翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

地元で翻訳談義

 昨日は、近所の喫茶店で、やはり子どもの本の翻訳者である横山和江さんとランチ&おしゃべり。楽しいひとときでした。横山さん、ご実家がわたしの住んでる町の隣町、高校時代は近くの高校に通っていらっしゃったので、帰省のついでにおしゃべりすることになったのでした。

フランクリンの空とぶ本やさん

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湯河原合宿

 先週末は、今年も一泊で、高校のソフトテニス部の先生・OB仲間で合宿してきました。土曜の午後はひたすら試合、温泉後、夜は宴会、日曜は朝5時起床で試合、朝食後、試合……。

 ね、合宿でしょ。平均年齢、六十オーバーだっていうのに。

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 高校の三年間は、やはりこの部活の思い出が一番あって、でも、自分の記憶は、医者で博覧強記の同期のIくんの記憶の半分くらいしかない。自分はほんとにまわりを客観的に見られない人間だったし、今もそうだと思います。

 でも、部活ばかりしてたわけじゃなくて、大量の外国文学を読んだのも高校時代。現代国語のK先生の名講義が楽しみだったのもこの時代。いろんな意味で、今につながる基礎になっていると思う。

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民主主義の話 ──『MARCH 2』

『MARCH 2』読みました。「アメリカの黒人たちによる公民権運動を描いた」コミックの翻訳版です。どうしても、こういう紹介になってしまうのですが、でも結局、これは、民主主義を自分たちで主張し、守った人たちを描いた作品で、「民主主義の話」なのだと思います。

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『あのころはフリードリヒがいた』

 川越の絵本カフェ、イングリッシュブルーベルさんでの「海外古典児童書を読む会」、今日の課題本は『あのころはフリードリヒがいた』。ハンス・ペーター・リヒター作、翻訳は昨年亡くなられた上田真而子さん、岩波少年文庫です。1961年の作品。いわゆる、ナチスドイツ・ユダヤもの、ですが、細かい描写と時代を超えた普遍性が際立つ傑作です。

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ノンフィクションはつらいよ。

 ここのところ、ノンフィクション作品を翻訳しているのですが、終盤にさしかかって、いつもの調子が出ません。フィクションなら、「あちこち丸くして、なめらかにして」それで味が出ることをめざすイメージなのですが、ノンフィクションだと、どうも勝手がちがいます。

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『ライラエル』── 翻訳勉強会(6−1)

 月に2回の勉強会、今日から『ライラエル』の一部を扱うことにしました。

 ガース・二クス原作、「古王国記」の二巻目にあたります。自分で訳しておきながら、久々に読むと、やっぱりおもしろい。

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(これは文庫版の表紙。上下巻をならべると、つながっています。いやじつは、全6巻をならべると、絵がつながっているんですよ〜。イラストは石橋優美子さん。かっこいい。)

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『ぼくはアイスクリーム博士』

 ピーター・シスの絵本です。

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『ぼくはアイスクリーム博士』(ピーター・シス作、たなかあきこ訳、西村書店)。

 

 うーん、なんだこのポップで明るい色使いは! わたしの知ってるピーター・シスじゃない(笑)!! 『星の使者』や『生命の樹』の、どこか陰のある、大人の絵本的な雰囲気とは大ちがい。パステル調の色彩で、明るく楽しい絵本なのだ。

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ホオの木

 ゴールデンウィークは、そういう実感もないまま終わりました。上野公園のイベントは楽しかったなあ。でも、仕事っちゃ仕事だし。翻訳作業はそれなりに進みました。

 これは近所で見つけた朴の木の花。でかい。なんか、わけのわからない畏怖を感じるのはわたしだけでしょうか。

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 ほおのき、は、そう朴葉味噌(ほおばみそ)の朴ね。食べたことありませんが、さすが葉っぱがでかい。花も大きくて、なんか、南洋っぽいけど、どうなんでしょうね、ルーツは。

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売り子はみんな翻訳者!

 今日は上野公園のブックフェスタで、本を売ってました! JBBY(日本国際児童図書評議会)のブースはこんな感じ。読者の皆さんと直接ふれあえて、お話もできて、とても楽しい一日でした。

 今回は今日一日だけの翻訳書ブースでしたが、早くも、来年は三日間やる、という話も出ています。ご来場してくださった皆さん、ありがとうございました!

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