翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

翻訳の周辺

悪人の描き方

前から感じていることなのですが、日本では、子どもむけの本で、悪人を徹底的に悪く描くことは、その作品のマイナス評価につながることが多いように感じています。悪いことをする人もやはり人間なのだから、いいところもあるし、悪事をしでかすにはそれなり…

ウィリアム・グリル

連投です。今日、6月24日(土)の読売新聞夕刊のKODOMOサタデーの書評欄「空色ブックガイド」に、わたしの記事を載せていただきました。なかがわちひろさんと月代わりで3回目(わたしは2回目)のコーナーです。よろしかったら、読んでみてください。丹…

第一章

ほかの翻訳者のみなさんはどうしていらっしゃるのかわかりませんが、新しい仕事をする時、わたしはいつも、まず最初の一章、あるいは二章の試訳を編集者さんに送って見てもらいます。 今回もそうしました。 (スミダノハナビとヒゴイ。いつもの駅までの水路…

JBBY贈賞式

昨日は神楽坂の日本出版クラブで、JBBY(日本国際児童図書評議会)賞の贈賞式があり、出席してきました。拙訳『ハーレムの闘う本屋』を、IBBYの2016年度翻訳部門のオナーリストに推薦していただき、また、JBBY賞もいただいて、ほんとうにありがとうございま…

イラク戦に想う。

昨日、イランのテヘランであった、サッカーW杯アジア最終予選で、日本はイラクに1−1で引き分け、とりあえずグループ首位に立った。中継の中で、アナウンサーが「イラクはバスラで親善試合を行ない……」と言った。思わず、おっ、と体が反応した。そうか、バ…

南米上陸!

ということで、次の作品の舞台を地図で確認。 それにしても、チリは細長い。

物語詩

詩の翻訳は、むずかしいけれどきらいではありません。いや、じつはけっこう好きです。訳し始めた本の冒頭に、作者の詩が引用されていました。訳しはじめると、これが夢中になります。言葉を選ぶ、行を調節する、リズムを整える……。 ただ、詩の知識はほとんど…

まずは原作者の名前を……

今年は仕事が重なって、うれしい悲鳴です。で、とにかく、届いたゲラをにらみながらも、次の本もとりかからないと、と思い、まずはタイトルを訳し(とりあえずね)、原作者の名前の発音を確かめました(これはしっかり)。 以前も紹介したことがありますが、…

ふしぎな瞬間

おおよそ訳し終えた物語を推敲のために読み直していると、とてもふしぎな瞬間にめぐりあうことがあります。 原書を読んで、十分理解したつもりで日本語に訳してきたはずなのに、それも、何度も読み直し、修正してきたはずなのに、翻訳作業も仕上げの段階にな…

心躍る時

最近、翻訳に関連して、心踊る瞬間がいくつかありました。 (緑がきれいなエノキ。) その1。ラスト3ページになったところで、作者のテクニックに「うわーっ」と思ったこと。 くわしく書けませんが、ゾクゾクしました。ここを自分の日本語でうまく料理し…

あと25年。

おととい、塾での授業中のこと。なにかの拍子に、「おれも、今年60歳だからなあ、自分でも信じられないよ」と生徒たちにむかって言ってしまいました。どこかで「先生、そんな年には見えませんよ」というひとことを期待していた気もしますが、すかさずAく…

急に重くなった……

なにが重くなったかというと、一語一語が……。 ページ数にして残り10パーセントを切ったとたん、翻訳速度が急低下。物語が明らかにエンディングにむかって舵を切り、言葉がここまでの90パーセントを背負った言葉になりはじめたからなのだと思います。 こんな…

『二つの旅の終わりに』

Twitterをチェックしていたら、訳書の『二つの旅の終わりに』を面だしで並べてくださっている書店の写真がありました。ありがとうございます。そういえば、三辺律子さんが、4月17日の高知新聞で、この本を紹介してくださり、その記事を送っていただいていま…

第三回日本翻訳大賞授賞式

今年も最高に楽しくて、濃密で、翻訳愛に満ちた二時間でした。 最終候補に『ペーパーボーイ』が残ったこともあり、何を言われるかドキドキでしたが、そのうちそれも忘れ、藤井さん、松本さんの朗読、柴田さんとお二人の対談に引き込まれました。

空色ブックガイド

今日、4月22日(土)の読売新聞夕刊、KODOMOサタデーの児童書の紙面に、「空色ブックガイド」と称して、YA本の紹介記事を書かせていただきました。 月イチのコーナーですが、なかがわちひろさんと交代なので、それぞれが隔月になりますね。毎回テーマを決め…

洋書の森、10周年

洋書の森の活動が10周年を迎え、昨日、神楽坂にある日本出版クラブで記念公園と祝賀会がありました。

読者からの手紙

8歳の女の子、Hさんから手紙をもらいました。写真の本『30秒でわかる地球』『同、宇宙』の感想と、自分の好きなものや将来の夢が書いてありました。手書きの名刺も入っていました。 メールやラインもいいけれど、やっぱり手書きの手紙はうれしい。 Hさん…

第三回日本翻訳大賞、発表

昨日発表があり、受賞作は以下の2作品となりました。拙訳『ペーパーボーイ』は大賞には選ばれませんでしたが、大健闘でした。推薦・応援してくださったみなさん、ありがとうございます。 第三回日本翻訳大賞受賞作 決定 besttranslationaward.wordpress.com

『BOOKMARK』07号

翻訳小説の紹介ブックレット、『BOOKMARK』の7号が来ました。今号は「眠れない夜へ、ようこそ」と題して、ホラー・ミステリー特集です。 今回も、オザワミカさんの表紙はカッコイイ。

図書館で翻訳者POP

北九州市の八幡図書館から、翻訳者POP付きの書籍展示の様子が届きました。 5月21日に越前敏弥さんの講演とワークショップが行われるのに関連して、翻訳本に訳者のPOPと、司書さんのPOPをつけて展示してあります。うれしいですねえ。5月末まで展示するそうで…

『すべての見えない光』

翻訳大賞の最終選考に残っているほかの5作品を読んでいないので、1作でも読もうと思い、『すべての見えない光』(アンソニー・ドーア作、藤井光訳、新潮クレスト・ブックス)を買ってきました。春休み中は講習で通勤するので、電車の中で読めるかな。 それ…

『ペーパーボーイ』日本翻訳大賞、最終選考へ。

第三回日本翻訳大賞最終選考候補作品besttranslationaward.wordpress.com とりあえず、びっくりです。 二次審査に残っただけでびっくりだったのに、最終選考に残るとは! 3月31日のイベント「翻訳ナイト、中間発表会」に行きたいのですが、この日は授業があ…

読書会『ゆかいなホーマーくん』

月曜日の古典児童書を読む会の課題本は、『ゆかいなホーマーくん』(ロバート・マックロスキー作、石井桃子訳、岩波書店)でした。

POP描きに逃避……

昨日は翻訳のあいまに、頼まれた訳書のPOPを描き始めたら、なんだか興が乗って、一気に描いてしまった……。

翻訳者別の棚を作る!

藤沢市の湘南大庭市民図書館で、今、翻訳者別の棚を作って本を貸し出してくださっています。とりあげられている訳者は、金原瑞人さん、村上春樹さん、さくまゆみこさん、三辺律子さん、千葉茂樹さん、灰島かりさん、大嶌双恵さん、そして、わたしの8人です。…

真夜中に鳥が死ぬ……

訳稿を見直していたら、ロシアの厳しい寒さの描写で、「真夜中に鳥が死ぬ。」という一文があった。ふむふむ、零下30度にもなれば、鳥も大変だろうなあ、と思いながら、原文を見ると……。 Birds die in midflight. ん?

『ゴーストドラム』復刊

絶版になっていたスーザン・プライスの『ゴーストドラム』、金原先生が自ら訳文に手を入れて、サウザンブックスから近々出版されます。そして、第2部、第3部もクラウドファンディングで出る予定。 (これは福武書店から出ていた旧版の表紙です。)

読書会『ペーパーボーイ』

昨日、やまねこ翻訳クラブの皆さんからのお誘いで、拙訳『ペーパーボーイ』を課題本にした読書会に出席してきました。

世界の子どもの本展

イベントのご案内です。JBBY(日本国際児童図書評議会)が主催する「世界の子どもの本展」が、2017年3月4日(土)、5日(日)、大崎のゲートシティ大崎で開かれます。 3月4日(土)、10:30〜12:30の予定で、トークイベント「世界の子どもの本」があります…

『ペーパーボーイ』、日本翻訳大賞二次選考へ

昨日の記事でも書きましたが、ヴィンス・ヴォーター作、岩波書店刊、拙訳『ペーパーボーイ』が、第三回日本翻訳大賞の二次選考対象作品に選ばれました。 電車の中でツイッターをチェックしていて、「おっ、二次選考作品発表だ。ふむふむ、今年もまた英語圏以…

横浜から藤沢へ

昨日の朝は、少し肌寒いものの、快晴で気持ちのよい冬晴れでした。横浜、港の見える丘公園へ。なんか、スカッとする風景でした。 その後、山手をぶらぶらと歩いていきます。

『ペーパーボーイ』映画化か!?

というのは冗談で(別の『ペーパーボーイ』という同名タイトルの映画はすでにありますが……)、ワシントン州タコマの小学5年生が、この小説をもとにして演じているビデオが YouTube で見られます。 これはそのショートムービーの一コマで、タコマの市街と思…

読書感想文表彰式

拙訳『ハーレムの闘う本屋』が高校の部の課題図書になっていたので、昨日、大手町の経団連会館でひらかれた表彰式に出席してきました。 今回は全国で4百万を超える応募があったそうで、すごい規模です。対象となる小中高生の三分の一が書いた計算になるそう…

日本YA作家クラブ

「日本YA作家クラブ」は、ヤングアダルト作品を出している作家と翻訳家のグループです。サイトはこちら。それぞれのYA作品もチェックできますから、どうぞのぞいてみてください。 【 日本YA作家クラブ 】 YAバトン、と称して、毎月二人ずつ、会員の作家・…

いきなりイギリスの作家さんと

昨日、翻訳のあいまにフェイスブックをのぞいていると、マット・ディキンソンさんがシェアしている友だちの記事に、マットの新作、"Lie, Kill, Walk Away" と、あと2冊、その女性が「今から読むのが楽しみ」という本の表紙が写っていました。

好きなものを訳すと……

さくまゆみこさんが、ご自身のブログに『ペーパーボーイ』を読んでの読書会のレポートをアップしてくださいました。自分が訳しながら感じていたことを、みなさんが感じてくださっていてとてもうれしかった。さくまさん、ありがとうございます。( 『ぺーパー…

ユリカモメの頭は……

昨日撮った写真です。神田川の護岸コンクリートの上に並んでいるのは、東京都の鳥、ユリカモメ。調べてみると、英語名は black-headed gull 。 ん? 頭は黒くないぞ。

「はじめての海外文学スペシャル」取材レポート

昨年12月に開かれたこのイベント、翻訳者が自薦、他薦で翻訳書を紹介するものでした。アルクさんのサイトに詳細なレポートと動画がアップされましたので、ご紹介します。 www.alc.co.jp とてもきれにまとめられていて、関係者の皆さんに感謝です。

点字出版のこと

昨日、社会福祉法人の日本ライトハウス点字情報技術センターからお手紙が来て、訳書『エベレスト・ファイル シェルパたちの山』(マット・ディキンソン作、小学館)が点字化された旨、連絡いただきました。 (お手紙に貼られていたシールです。)

第3回日本翻訳大賞、推薦受けつけ始まってます。

今年、三度目を迎える日本翻訳大賞ですが、すでに推薦受けつけが始まっています。どなたでも推薦できますので、これを読んだみなさんもぜひ! 【 日本翻訳大賞公式HP 】 【 推薦はこちら | 日本翻訳大賞公式HP 】 (昨年の受賞作の一つ、『ムシェ、小さな英…

今日、ママンが……。

訳しはじめた小説は、なかなか語り口が定まらなくて困っています。原文は三人称で書かれています。今までも三人称の作品はたくさん訳していますが、そのほとんどが主人公視点でした。主人公が子どもで視点がその子にある時は、会話だけでなく地の文でも使え…

「本を読む青年」、額に入れました!

丹地陽子さんの個展で手にいれた葉書サイズの絵。やっと額に入れて飾ることができました。 丹地さんが、「青い額がいいかも」と言ってくださったので、探しました。水色のマットが見つかったのがよかった。

仕事始め(翻訳の部)

塾の冬期講習も終わり、昨日は翻訳の部の2017年仕事始めでした。 なぜか、フランス語の辞書。そして、パリの地図……。

インターネットと翻訳者

ブログを始めたのがおととしの2月、それをフェイスブックとツイッターに転載し始めたのが去年の12月でした。ブログだけでも新しい出会いがいくつかあったのですが、フェイスブックとツイッターの力はとても大きい、と実感した一年でした。 こうしたSNSのや…

うれしいプレゼント

今日はクリスマスイブ。 さきほど、トナカイならぬクロネコが、やまねこからのプレゼントを運んできてくれました(笑)。 やまねこ翻訳クラブの皆様、ありがとうございました。何より、賞状で作品の中身についてふれてくださっているのが感激です。来年は、…

「BOOKMARK」06

翻訳小説の紹介リーフレット「BOOKMARK」6冊めを手に入れました。テーマは「明日が語る今日の世界」。SF小説の特集です。 今までで一番好きな表紙かも……。

付箋のわけ

今、訳している本。原作者はイギリス人です。イギリスで最初のハードカバーが出て、その後、アメリカでペーパーバックが出ました。以前このブログに、半分冗談、半分本気で、アメリカ版のペーパーバックがページ数が少ないから(1ページあたりの語数が多い…

やまねこ賞、受賞御礼

一昨日、「やまねこ翻訳クラブ」の皆さんの投票による第19回やまねこ賞の発表があり、読み物部門の大賞に、拙訳『ペーパーボーイ』(ヴィンス・ヴォーター作、岩波書店)が選ばれました。やまねこの皆さん、ありがとうございました。 こちらに、今回のやまね…

丹地陽子さんの絵

先日、西荻のウレシカさんの個展会場で購入した丹地陽子さんの肉筆画が届いています。この絵に合う額を見つけないと。どんな額がいいかな。

「はじめての海外文学スペシャル」

12月11日(日)、青山にある東京ウィメンズプラザで開かれた「はじめての海外文学スペシャル」に行ってきました。越前敏弥さん主催の翻訳百景ミニイベント第21回として行われたものです。 いやー、楽しかった!!