5月になって出た書評を二つ、紹介させてください。
まずは読売新聞5月3日朝刊の書評。評者は本谷有希子さん。ありがとうございます。
「……私はもちろん黒人ではないし、ルイスさんとは生きている時代も違う。それなのに彼の言葉に隅々まで血が通っているお陰で、いちいち、頭にがつんと来るのだ。最近、闘っていないかも、と自覚する人にオススメの一冊……」
この書評は、すでにネットで読めるようになっています。
もう一つ。週刊朝日(5月29日号)の書評欄。なんと丸々1ページ、しかも、池内紀さんにとりあげていただきました。光栄です。
「……「切りたおされている時に、だまって立っているのは樹木だけ」なのだ。/同胞を元気づけるために言ったのだが、ひろく真実を伝えている。私たちはそのつど、ハッとしたりドキリとしたりする。ひそかに感じていたことを確かめられたような気がしてくる。ここには風変わりな哲学者、気の好い一人の賢者がいる。やさしい目で書棚のわきから、じっとこちらを見ている。」
新聞、雑誌と、あちこちでとりあげてくださって感謝です。どの書評も、作品のねらいを汲み取ってくださり、また、それぞれに印象に残った言葉を引用してくださっていて、ほんとうに訳者冥利に尽きます。
この本が、一人でも多くのみなさんに読まれますように。(M.H.)
- 作者: ヴォーンダ・ミショー・ネルソン,R・グレゴリー・クリスティ,原田勝
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2015/02/25
- メディア: 単行本
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