翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

山中湖から雁坂道(その1)

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 禁断症状が出ていたので、昨日、9月30日、好天の天気予報にたまらずツーリングに行きました。忙しいのになあ。いや、9月の予定はこなしたぞ。ちょっと予定が甘かったけど……。

 

 朝、5時起床。5時半には出発できるはずだったのに、つまらないことで時間をとられる。まず、前輪のロックが錆びて開かない。ここ数ヶ月は、1ヶ月放置してもあいてくれていたのに、走りに行く時に限って……。

 556をとりに家へ。うちは4階、しかもエレベーターなし。階段入り口まで駐輪場から50メートル以上ある。うう。556の缶をもって歩きながら、気がはやってノズルをスプレーのヘッドにさしこむ。ところが、いざ鍵穴に556をさそうとしたら、ノズルがない! まだあたりは薄暗く、どこに落としたのかわからない。ああ、もう。しかたなくノズルなしでスプレー。手が556で汚れる。やっと解錠。6時近くになって出発。

 

 関越に乗り、鶴ヶ島から圏央道へ。寒い! ジーンズの下には防寒下着、上はランニングシャツにロンT、GOLDWINのジャケットのインナーをはずして着ていたのだが甘かった。年のせいか、寒さの限界値がものすごく低い。昔はこれくらいなんでもなかったのに。狭山SAで、ロンTの下にヒートテック着用。グローブをGore-Texの暖かいやつに替える。止まっていれば汗ばむほどなのに、日陰を走ると寒い。

 相模湖ICでおりて、セブンでトイレと朝食。最近は保温水筒をもっていって、セブンのコーヒーを入れてもちあるくことにしている。

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 道志道はさすがに平日の朝なので混んでない。いやあ、いつ走ってもいい道です。とにかく信号がない。何十キロもない。道の駅にいたバイクはたぶん、5、6台。平和です。休みの日はとんでもないことになってるみたいですからね。

 

 道志道の楽しみの一つは、ちらちら見える富士山が、峠を越えてしばらくすると、目の前にドーンと現れること。この日は雲一つない快晴。雪こそないが、りっぱです。家内に劣らず、わたしも富士山好きですね。

 どうです、パノラマ台からのこの展望。ここまで家から、約115キロ。

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 富士山麓の七色のグラデーションがわかるでしょうか? 冠雪の富士はやはり綺麗だけど、こういう富士もいい。行くたびに違う表情を見せてくれます

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 山中湖畔のGSで給油。燃費はざっと25キロくらい。ここから、河口湖経由で国道137号に乗って笛吹、勝沼へ。途中、国道沿いの蕎麦屋で昼食。

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 おばちゃんが、「今なら、きのこそばあるよ」というから頼んだ。900円は高いかとも思ったが、出てきたらきのこがたっぷり。そこらの蕎麦屋できのこそば頼むと、なめことかしめじとか、スーパーで売ってるきのこが半分以上だったりするが、この時のきのこはなにがなんだかわからなかった。「今ならある」というのは、近くの山でとってくるからなんだろう。ひとつ妙に苦いやつがあって、食べながら、当たったらどうしよう、と思ってたが、こうして無事にブログを書いているから大丈夫。

 帰り際に山仕事から帰ってきたとおぼしきおじいちゃんが、軽トラからおりてきた。きっと、このおじいちゃんがとってきたんだろう。自然と頭を下げてました。ごちそうさま。

 

 137号は御坂道というらしいが、順調に下って甲府盆地におりた。やたら、ブドウを売っている。観光農園もたくさん。おみやげを買おうと立ち寄って、ナントカいう、マスカット色の新しい品種のデカイやつを買おうと思ったが、一房1800円もするんでやめました。勝沼で1800円なら、東京で買ったらいくらするんだろう。

 このあたりは走ったことがないので、グーグルナビのおねえさんの声に指示されるままに走ったのだが、「ええっ、なんて道を走らせるんだ!」ってところへ誘導される。おかげで、ブドウ畑のあいだの農道を走ったり、昔からある集落を抜ける道を走ったりで、幹線道を走っていてはわからない、この土地らしさを味わえた。グーグルねえさん、わかってやってたなら粋な計らいだが、そうとは思えない。大型車だと通れないような道もあったぞ。

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 W400のむこうに広がるのは、葉が色づいているブドウ棚。左手の緑は桃の樹だ。

 

 続きは明日。

(M.H.)