翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

ACL グループステージ MD3 AWAY vs 広州恒大

 2−2△ (30' 武藤、89' 興梠、3月16日(水)現地19:30〜 @天河体育中心)

f:id:haradamasaru:20160317090107j:plain

 テレビ観戦。

 エースがやってくれました。試合終了直前、左サイド槙野の縦のランニングに浮き球のパスが出て、相手DFとからみながらもかわして右足でセンタリング、ズラタンがゴールに背をむけたまま優しく落とすと、興梠が右足一閃、叩きこんだ。

  アウェイでの勝ち点1は上等、しかも、未だ勝ち星なしの広州から、土壇場で勝ち点2をもぎとったことになり、値千金のゴールだった。

 メンバーは西川、左槙野、右森脇、リベロ遠藤、ボランチは青木、阿部、右梅崎、左宇賀神、ワントップにズラタン、シャドーに柏木と武藤。後半、負けていたこともあり、青木に変えて李を入れ、柏木のポジションを下げて攻め手を増やした。同時に武藤に替えて興梠。その後、宇賀神に替えてドリブル突破が疲れた相手に有効な駒井を入れ、珍しく負けている時のミシャ采配がよかった。

 

 6分の広州の先制ゴールは不運。ペナの中でズラタンがファウルをとられてPKだったが、これは相手が勝手に倒れただけ。しかし、前半はとにかく押され気味だった。スコラリ監督は、守りの時は4−4−2の4バックの左右に、さらに両ウィングを下げて6−3−1という徹底した浦和対策。こんなの初めて見た。ふつうこうなると重心が後ろになって防戦一方になるものだが、そこはそれ、移籍金55億は浦和の強化費と同じというコロンビア代表のジャクソン・マルチネス、ブラジル代表のグラル、パウリーニョ、この3人だけで攻めてくる。これがまた強烈。一人一人のスキルが高いので、キープ、ドリブル、シュート、そのあいだに後ろからどんどん中国人選手が上がってくる。一時はクリアしては拾われるという時間帯が続いた。こうなると、戦術は個人だ。

 うちは、サイドをふさがれ、さらに柏木がマークされて攻め手を欠いた。前半30分で2−0とされたあと、ラッキーなキーパーのパンチングミスから武藤が押し込めたのは大きい。まあ、相手のPKと相殺かな。

    そんな中、ズラタンは今年好調で、ポストプレー、ドリブル突破、守備も、ほんとによくやっている。ミシャはACLの先発トップは今後もズラタンでいくんじゃないか。先発の青木も奮闘していた。遠藤もすばらしい。守備のセンスは抜群。飛び込まず、かわされず、シュートはブロック、すきあらばボール奪取。あれこそDF。縦パスも鋭い。森脇はほんと守備が下手くそ。ACLで相手のスピードが上がると守備スキルの稚拙さが目立つ。なんとかしてくれ。まあサイドチェンジやアーリークロスがいいからな。それでイーブンかな。

 ともかく、後半15分すぎの交代で攻めが活性化し、また、広州の選手の疲れが出てきた。惜しい武藤のシュート、興梠のヘディングもあり、広州相手にも浦和の攻めが通用するのがわかったのがうれしい。もう少し早めに追いついていれば、勝ち点3もあったかもしれない。

 

 死のグループH組は、なんとシドニーが2勝1敗で首位。2位浦項、3位同点で浦和、4位が広州となった。あと3試合。ホームでの広州、浦項で勝ちたい。

(M.H.)