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翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

「30秒でわかる」シリーズ

新刊・訳書紹介

 今日は発売予告を。12月に三省堂より「世界の子どもの?に答える、『30秒でわかる』シリーズ」が発売されます。『宇宙』、『地球』、『発明』、『人体』の4巻同時発売です。

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 原作はイギリスのもの。原田は『宇宙』と『地球』の翻訳を担当しました。『発明』と『人体』は加藤洋子さんの翻訳です。

 この写真は、「書店大商談会」の三省堂のブースの写真だそうです。そういう商談会があるんですねえ。知らなかった。しかし、このパネルの充実ぶり、すばらしい!

 中身は、基本、右ページに絵、左ページにトピックごとの解説や実験の手引き、クイズなどが載っているという内容。1ページ30秒で読める、というのがタイトルの由来。(うーん、ちょっと30秒以上かかっちゃうかも……。)

  なにより、絵がいい! 下の写真は『地球』の原書の一部です。きれいでしょう。絵を楽しむためにもっていたくなります。(翻訳作業のための赤字が入ってるのはご愛嬌。)ページ数は100ページほどでコンパクト、ページはやや厚手で光沢のある印刷はとてもきれい。

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 そして、翻訳しながら感じたのは、指導要領の縛りがないからか、日本の教科書とは少しちがうところもあるし、新しいことも入っていて、大人が読んでもおもしろい。加藤さんが訳された『発明』と『人体』は、ちらっと見せてもらいましたが、なんか、着眼点がとってもおもしろく感じました。これを読むのも楽しみです。

 

 こちらは『宇宙』の原書の1ページ。

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 物語ではない作品を翻訳したのは初めてでしたが、あまり違和感は感じませんでした。書いてあることを理解し、読みやすい日本語にする、という手続きは同じですからね。ただ、その「書いてあることを理解」する時と、通常使われている日本語訳を確認するのが手間でした。知らないことを理解して、使わない言葉を使うのですから。

 こういう時は、いつもの方針、知ってる人にきけ、です。『地球』は塾の同僚の先生に、『宇宙』は紹介してもらった天文学専攻の大学院生の方に手伝ってもらいました。これもまたいい経験でした。そうそう、そもそも、この仕事を依頼してきた編集者さんは、高校の軟式テニス部の後輩です。彼女と仕事ができたのもうれしかった。こうして仕事のたびに人とつながっていくのも翻訳の楽しいところです。

 

 すでに原稿はできているのですが、いわゆるコープロ(co-production)で、世界各国の翻訳バージョンを、さる国の印刷所で本にするのだそうです。なんか、それを想像すると楽しくなります。あちこちの翻訳者が苦労して作った訳文が、同じ絵の横にならんでいくのですからね。ま、コスト削減のためなんでしょうけど。

 

 12月発売です。お楽しみに!

 三省堂さんは、児童書のジャンルでは本を出してこなかったので、その方面の書店さんとのつながりを広げていきたいそうです。そちらも合わせてよろしくお願いします。

(M.H.)