ほかの翻訳者のみなさんはどうしていらっしゃるのかわかりませんが、新しい仕事をする時、わたしはいつも、まず最初の一章、あるいは二章の試訳を編集者さんに送って見てもらいます。
今回もそうしました。
(スミダノハナビとヒゴイ。いつもの駅までの水路で。)
いろいろコメントがついて帰ってくることもあれば、いいんじゃないですか、の一言のこともあります。
ですます調・である調の選択とか、主人公のせりふがちょっと幼なすぎるとか、大人びすぎてるとか、漢字が多いとか少ないとか、やはり、読む人がちがえば感じることもちがって、はっと気づかされることが多い。
言われた通りに直していくわけではありませんが、とても大切なコミュニケーションで、これをやらないと、その先に進められません。最終的には読者の皆さんがどう感じるかですが、とりあえず、編集者さんは第一の読者なので、その反応の良し悪しや指摘はモチベーションをアップさせ、作品全体の翻訳方針の参考にする大事なステップ。
今回は、「もう少し幼い感じでもいいんじゃない?」という返信が。うん、たしかに。ここのところヤングアダルトの、ちょっとハードな感じのものが続いていたので、脳みそが硬くなっていたようです。いや、もともと、そんなんばっかり訳してるから、だいたい文の調子は硬くなりがちです。
ありがたい指摘でした。よし、微調整だ。
(M.H.)