先週、弟子や共訳者有志による金原先生の訳書500冊突破記念パーティーが開かれました。残念ながら仕事で出席できませんでしたが、改めて、先生、おめでとうございます。
今から、もう30年近く前になりますが、バベル翻訳学院の先生の授業で課題になった作品のうちのひとつ、ロバート・ウェストールの「チャス・マッギルの幽霊」は、この『ブラッカムの爆撃機』に収められている短編でした。
その時わたしは、すでに三十をすぎて会社をやめたばかり、金原先生はわたしの三歳上でしかありませんが、すでにヤングアダルトというジャンルを、そしてその翻訳を日本に広めようとしている気鋭の翻訳家でした。
その勢いや気概は、従来のイメージからして、とても児童書とは思えないこの本のカバー絵や、帯にある「児童文学の新しい波」という言葉からもうかがえます。わたしはまったくの偶然から、金原先生やヤングアダルト文学というジャンルに出会い、驚き、感動して、この分野の翻訳を目指すことになりました。なんという幸運だったのか、と今も時おり思います。
金原先生のご活躍ぶりは、今さら紹介する必要はないと思いますが、ジャンルにとらわれないフットワークの軽さと、翻訳のうまさと速さ、周囲の人たちを巻きこむ力や、いつも変わらない笑顔や気配りには、ほんとうに驚くばかりです。カネハラミズヒトは三人くらいいるんじゃないかと、いつも思います。共訳が半分くらいはあるそうですが、それにしても500冊とは、超人です。
当日くばられた記念チョコを送っていただきました。この笑顔にやられちゃうんですよねー。先生、おめでとうございます。訳書1000冊記念パーティーには必ず行きますから!!!
(M.H.)