翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

「この本をもう一度……」

 徳間書店の児童書編集部が隔月で発行している「子どもの本だより」。すごいですねえ、もう143号。毎号送っていただいているので、じつは私の部屋には全号そろっています。「第24巻143号」ですから、24年め、ってことですね。2018年1月/2月号の巻頭エッセイは、編集部の上村令さんの記事「この本をもう一度……」です。

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  記事の内容は、「この本をもう一度!」という読者の声や、「新たな読者を獲得する力があるのでは」という編集部の判断で、復刊のシリーズを始める、というものです。

 

 昨年11月29日の記事で「児童文学なんてありませんっ!」という赤木かん子さの文章の紹介で、変わっていく子どもたちの環境への心配と自分の無知について触れましたが、上村さんの記事にあるように、逆にひとまわりした感じで、かつて読まれた名作で、今の子どもたちにも通じる力がある本を復刊する意義も、改めてまた感じたところです。

 第一弾はライナー・チムニクの『クマとにんげん』だそうです。訳者は上田真而子さん。上田さんは昨年12月に亡くなられてしまいました。この復刊のことはご存知だったのでしょうか。だといいですね。

熊とにんげん (児童書)

 

 

 あ、上の写真に写っている絵葉書の絵は、田中友佳子さん作・絵の『たぬきがのったら へんしんでんしゃ』。 

たぬきがのったら へんしんでんしゃ (児童書)

たぬきがのったら へんしんでんしゃ (児童書)

 

 

 です。

 

(M.H.)