「BOOKMARK」11号を入手。なんと、巻頭文は村上春樹さん。音楽特集です。あいかわらず、オザワミカさんのイラストが冴えてます。
今回もほとんど読んだ本がなく、読んだことあるのはこの2冊だけ。
『ゴーストドラム』は翻訳学校で金原先生のクラスをとっていた時に教材として読みました。ちょっと怖い感じのファンタジーですねえ。絶版だったものが、サウザンブックスで復刊されています。めでたい。
『エレナーとパーク』は80年代のアメリカが舞台。韓国系のかっこいい男の子と、ちょっと太めの赤毛の女の子の恋のお話。高校へ通うスクールバスの中のシーンが印象的。音楽は「カセットテープでウォークマン」という、我々の世代にはどストライクの小物が懐かしく、YAですけど、これ、もしかしたら50代、60代の読者の方がいろいろ感じるかもしれません。
音楽の描写はなかなかむずかしいと思います。読者がその曲を知っていればいいのですが、知らない時はなんの感動も呼ばないかもしれない。でも、知っていると、その親近感たるや、半端ない。プロットや描写や、そんなことも吹き飛ばす力が、曲名ひとつ、歌手の名前、アルバム名、コンサート会場……にある。
だから読者を選ぶ場合もあるでしょうね。あ、『蜜蜂と遠雷』はまったく曲を知らないのにおもしろかったので、そういうこともありますが……。
やっぱ、ピアノが気になるかな。『パリ左岸のピアノ工房』、『海の上のピアニスト』、『ルーシー変奏曲』……。
あ、「ルーシー」の訳者は西本かおるさん。本屋大賞翻訳部門で『カラヴァル』が第1位でした。それにしても、このニュースを伝える記事での、訳者の西本さんの扱いが小さすぎる! 翻訳部門の第1位の記事なのに、訳者の名前を出してない記事もあって、なんだよっ、という感じ。だれが訳してると思ってんだ、って言いたくなります。あ、話がそれていく〜。
じつは、西本さんとは密かに同盟を組んでいまして、「東京外大英米科以外の語科卒で英語の翻訳している同盟」のメンバーです。ただいま会員2名。入会者募集中。
西本さん、おめでとうございます!
(M.H.)