翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

『月でたんじょうパーティーをひらいたら』読書感想画指定図書に。

 去年翻訳した、『月でたんじょうパーティーをひらいたら』(ジョイス・ラパン文、シモーナ・チェッカレッリ絵、縣秀彦先生(国立天文台)監修、廣済堂あかつき)が、第35回読書感想画中央コンクールの、小学校高学年の部の課題図書になりました。

 これでまた、翻訳した本を、たくさんの子どもたちに読んでもらえます。

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『ネルソン・マンデラ』9月9日発売!

『ネルソン・マンデラ(信念は社会を変えた!シリーズの指針として)』(セロ・ハタン&ヴァーン・ハリス著、拙訳、あすなろ書房)の見本が届きました。いい写真、きれいな装幀です。見本が届いた時が、いつも一番うれしい。

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 少し中身の紹介を。

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山に住みたい

 お盆はどこへも行かなかったので、近場でと思い、赤城山へ行ってきました。うちから車で一時間ほどで、川場村の道の駅、川場田園プラザへ行けることがわかりました。ここ、なかなかいいです。川場村のビールも飲めます。レストランもいくつかあるし。

 買い物、食事後、赤城山の北側からがらがらに空いているワインディングロードを40分ほど登り(次はバイクで来たい!)、大沼と覚満淵(カクマンブチ)へ。覚満淵は駐車場から1分でこんな感じ。

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『山は しっている』

『山は しっている』(リビー・ウォルデン作、リチャード ・ジョーンズ絵、横山和江訳、すずき出版)を、訳者の横山さんから送っていただきました。これ、表紙しか見てないことを前回のエントリーで書いたら、送ってもらっちゃいました。横山さん、ありがとうございます。)

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月刊書評誌「子どもの本棚」9月号

「子どもの本棚」2020年9月号に寄稿しました。
 特集が「世界への窓──翻訳作品をとどけたい 新訳での再発見──」となっていて、菱木晃子さんによる「ピッピ」と「カッレ」の新訳の話や、こみやゆうさんの子どもの本の翻訳に対する考え方が載っています。

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 わたしはこの特集の中ではないのですが、My Messageのコラムに「なぜ「若い読者」にむけて「外国」の「文学」を翻訳するのか?」という文を寄せました。藤沢市での講演のために考えたことを、ここでも再度まとめて書いています。

 (1)外国の物語であることの意味、(2)文学による擬似体験、(3)登場人物・読者が子どもや若者である意味、にまとめています。機会があれば読んでいただければうれしいです。図書館にはおいてあるのではないでしょうか。どうぞよろしく。

 

 あ、新刊紹介では『兄の名は、ジェシカ』をとりあげていただきました。ほかに、知ってる方の訳書では、中野怜奈さん訳の『おひめさまになったワニ』、横山和江さん訳の『山はしっている』(これ、表紙が超絶きれいなのですが、中をまだみてない……)、沼野恭子さん訳、オレイニコフ作の『ちいさなタグボートのバラード』(オレイニコフの絵はほんとすごいから、ぜひ一度見てほしい! 沼野さんは大学の同級生です)、野坂悦子さん訳の『ねえさんの青いヒジャブ』が紹介されています!

 

(M.H.)

本をいただきました。

 とりあえず、昨日、深夜に、アグネス・チョウさんは保釈され、ほっとしています。

 

 昨日は、いただきものの本が二冊、同時に届き、驚くやら、うれしいやら。なかなかこういうことはありません。せっかくなので、以下に紹介させてください。

 

 1冊目は『アートにみる身ぶりとしぐさの文化史』(デズモンド・モリス著、伊達淳訳、三省堂)

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 担当編集者さんと伊達さんをつないだだけなのですが、こんなに豪華な本をいただいてしまって恐縮です。320ページ、カラー、3600円。絵画や彫刻、ポスターなどにみられる人間のポーズを読み解く本です。翻訳者としても興味深い本。

 編集者さんは同じ高校を、伊達さんは同じ大学を卒業している縁です。モリスの本を、他社で訳されていた伊達さんのお仕事を知っての依頼でした。こういう訳者の選び方はうれしいです。

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「Casa Brutus」9月号

 月刊「カーサ ブルータス」9月号は、「大人も読みたいこどもの本100」特集なのですが、なんとその081番に、拙訳『夜のあいだに』(テリー・ファン&エリック・ファン作、ゴブリン書房)を載せていただきました!

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 表紙は言わずと知れた『エルマーのぼうけん』。エルマーについては、前沢明枝さんの監修で、『エルマーのぼうけん』はどのようにして生まれたのか? という特集記事もあり、レイアウトの試作の写真なども載っています。これ、すごい!! ちなみに、『エルマーのぼうけんセット』は100冊のうちの006番。

 

 いろいろな切り口で作品をとりあげていて、全ページカラーですし、読み応え、というか、ながめ応えあります。ちなみに、001番『鉄腕アトム』、003番『青春を山に賭けて』、007番『いやいやえん』……、いやバラエティに富んでいて、とても楽しい。

『はらぺこあおむし』、『スヌーピー』、『あおのじかん』、『星の王子さま』、『ドラえもん』……、これ選ぶの楽しかっただろうなあ。『ルドルフとイッパイアッテナ』、『エミールと探偵たち』、ホッツェンブロッツ、ムーミン、マチルダ、ナルニア、アリス……。

 

 

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『夜のあいだに』は、「MASTERPIECES② 21世紀の名作絵本21冊」として、2001年以降に発売された絵本の中から選んでもらいました。【朝と夜】というページに、荒井良二さんの『あさになったのでまどをあけますよ』とならべてもらってます。となりのページには、酒井駒子さん絵・訳の『ビロードのうさぎ』、大好きなショーン・タンの『アライバル』。

 こんな幸せなことがあるでしょうか! 

 

 こちらから、中身が少し見られます。

試し読み動画 | Casa BRUTUS | マガジンワールド

 

(M.H.)

 

 


 

『ペーパーボーイ』2刷見本出来!

『ペーパーボーイ』2刷の見本がとどきました。これまでに読んでくださったみなさん、ありがとうございます。初版から4年たっての増刷です。続編の『コピーボーイ』を出せたこともあって、『ペーパーボーイ』を一緒に、あるいはあとから読んでくださっているかたもいるようで、とてもうれしい。

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 この本は自分のもちこみで、岩波書店さんから初めて訳書を出せたし、編集者さんや、装画を描いてくださった丹地陽子さんともお会いできたし、日本翻訳大賞の最終候補にもなったし、ほんとうにいろいろな縁をもってきてくれた本です。

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