翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

街路樹の実

 まだまだ暑いのに、草木にはあちこち実がなりはじめ、秋が近づいています。こちらはトチノキの実。

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  団地の中のトチノキは、根が張って歩道が壊れたり、落ち葉の掃除が大変なので切ってしまったものもあります。夏は広い葉が、いい木陰を作ってくれていたのですが……。残ったトチノキのうち、一本だけ、実をつけているものを見つけました。

 トチ餅とかに使われる実ですね。栃木県のトチです。英米の小説には、時々、conkerという名でトチノミが出てきますが、あれはセイヨウトチノキ(英語では horse chestnut、または conker tree )の実のことだそうです。conkerを糸に通してぶつけあい、相手の実を割る遊びがあり、それもconkersといいますが、いまひとつ、ぴんと来ません。セイヨウトチノキは、別名マロニエ。マロニエというと、歌に出てきたりしますが、子どものころ住んでいた平塚の駅近くに、「マロニエ」というケーキ屋さんがあったせいか、この名を聞くと、反射的にケーキが頭に浮かびます。刷り込みは恐ろしい。

 

 こちらは、コブシの実。春を告げる白い花を咲かせる、あのコブシですね。

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 わたしの住んでいるマンションの棟のすぐ向かいにあるコブシです。花に似合わず、ちょっと不気味な形と色合いです。調べてみると、この中から赤い実が出てきて、白い糸でぶらさがるそうですが、今まで気づきませんでした。今年は、ちょっと注意してみてみようと思います。

 

 これは、街路樹ではありませんが、木の実ということで。たぶん、クヌギですね。風で落ちていました。

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 早く秋になってくれ。(M.H.)