気が小さいので、原作者に問い合わせのメールを出す時は緊張します。
最近は、自分のホームページをもっている作家が多いので、連絡先がわかり、メールすると、たいてい返事が返ってきます。いや、たいていじゃなくて、今まで問い合わせた原作者は、100パーセント返事をくれています。自分の小説を海外で、しかも、わけのわからない日本語に訳して出そうとしてくれる人物への興味とか感謝とか、いろんな気持ちがあるのでしょうが、ものすごく丁寧な返事が返ってくることが多いのです。
昨日もそうでした。
作中のある人物が首を絞められて、口からなにか出ているのを見た主人公の少年が、血だと思ったら、じつは「Garrett's」だった、という記述がありました。いくらGarrett's で調べても、ポップコーンかシリアルしか出てこない。首絞められて窒息死しかけた人が、ぶくぶくと血の泡を吹くのはわかりますが、ポップコーンやコーンフレークをだらだらともどすのは、さすがにおかしい……。
で、メールしました。噛みタバコでした。しかも、メール打って、昼めしにラーメン食べにいって、帰ってきたら上の写真つきで返信メールが届いてました。すごい! もともと、写真とかホームページとか見て、とてもやさしそうな人だと思っていたのですが、思ったとおりでした。そして、ちょっと象徴的な記述に関しても、簡にして要なる説明もついていて、感激。
で、もう一度、自分の訳しかけの原稿を見ていたら、なんだ、一つ前の章に、Garrett 出てきてたじゃないか。しかも、ちゃんと噛みタバコだってわかってました。正月はさんだり、ほかの作品のゲラとか見てるうちに、忘れてただけだった……。
でも、いいや、これで困ったら、作者にメールできる。なんでも聞いてくれ、って言ってるし。それにしてもすごいなあ、メールは。こんな便利なものはない!
(M.H.)