翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

ACL ラウンド16 2nd leg  AWAY vs FCソウル

 3−2 (112'  115' 李、5月25日 19:30〜 @ソウルWCスタジアム)
 2戦合計 3−3△、PK 7−6 でACL敗退が決定。

 延長に入ってのゴールはアウェイゴールにカウントされないため、1stレグの浦和1−0と合計で3−3のドローという扱い。そして、PK戦8人目まで行ったが敗戦。

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 ACLスポンサーの青島ビールを飲んで、必勝を祈願したのだが……。

  先発は西川、槙野、遠藤、森脇、阿部、柏木、関根、宇賀神、武藤、李、興梠のベストメンバー。途中で、武藤→ズラタン、関根→駒井、宇賀神→梅崎。

 

 ソウルは埼スタでの試合よりも攻撃的に入った。アドリアーノ、ダムヤノビッチの2トップ+1枚で前線からプレッシャーをかける。1失点目はまさのそれにやられた。遠藤のパスミスをカットされて失点。これが痛かった。崔龍洙監督の采配がズバリと言っていい。遠藤もこの一回のミスであとはよかったのだが……。

 1−0のまま延長に。延長前半は、一瞬のDFラインの乱れから右に出され、折り返されてやられた。

 が、ソウルの足が止まってきた延長後半、左右にゆさぶりながらの攻撃ができて、李の2点で2−2に追いつき、このまま行けば勝ち抜けたのだが、終了間際にみごとなミドルシュートを決められてしまった。右サイドからペナの前を中央に横に移動され、左足のシュート。槙野はコースを切り、周作の正面をあけたのだが、ボールは強烈なシュート回転がかかっていて、周作も止められなかった。

 

 PK戦は時の運。ソウルはオスマルがはずし、うちは5人目の周作が決めれば勝ちだったのが止められ、最後は8人目の駒井が止められた。駒井は足がつりかけていたようだ。周作は何度もシュートをストップしたし、李の1点目は駒井の絶妙のヘディングアシストだった。だれも責められないが、負けたのは事実。

 延長に入ってからの攻防は、非常にスリリング。李の2点目、PKの5人目周作の時と、2度勝ったと思った。同じマンションにお住まいの皆様、大きな声を出して申し訳ありませんでした。(-_-)

 

 ACL全体としては、グループリーグを勝ち抜き、ラウンド16を2試合戦えたことは本当によかった。もちろん、勝ち抜いて欲しかったが、とくに広州、ソウルとの試合は見ていた興奮した。負けるとおしまい、しかしホーム&アウェイ、相手は強い、うちも好調、という試合が見られたのが収穫。

 チームとしては、攻めでは、コンビネーションが上がった分、去年までよりアジアで通用することがわかったことが収穫。ただ、武藤、関根は研究されて、しだいに消えてきたのが気になる。しかし、ズラタン、李は好調。とくに昨日の試合の李は120分間走って、しかも延長に2ゴールは立派。フィジカルが上がるとここまでできるのか、という感じ。去年までダメダメだったポストもできている。駒井はおもしろい存在。関根のスピード系のドリブルとはちがい、細かいボールタッチと上体のフェイントで抜いていくのが小気味良い。

 守りの部分では、遠藤の活躍が目立った。昨日はミスをしてしまったが、彼にとっても成長のきっかけになると思う。ハリルホジッチはフル代表に選ぶのではないか。あ、その前にオリンピックがある。槙野もむやみに攻め上がらず、相手のエースを止める仕事に専念。常に高いパフォーマンスを示した。昨日の試合では、森脇の対応まで良くなっていて、やたら手を使ってフリーキックを与える場面が減った。この3人は一段スキルが上がったんじゃないだろうか。

 また、中国、韓国チームの現状が見えたのもおもしろかった。広州は球際が激しくてラフプレーが多い。得点は前線の外人頼み。ソウルは非常に組織立っていて、したたかではあるが、汚いプレーは少なく、好印象。崔龍洙の手腕がよくわかる。どちらもフィジカルが日本人選手よりも強い。筋トレをどの年代でやるのかはいろいろ意見があるだろうが、体が一回り大きい。

 

 さあ、翻って、我がチームはリーグ戦。日曜のアウェイ鳥栖戦は非常に難しい試合になるだろう。また、消化試合の2試合少ない状態からの勝ち点の上積みができるか?

(M.H.)