翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

最終節で年間一位!!

【2nd ステージ 第17節 HOME vs 横浜Fマリノス】

 △1−1 (66' 柏木、11月3日(木・祝)13:30〜 @埼スタ)

 引き分けるも、川崎が前半2−0から、まさかの2−3でガンバに逆転負け。レッズ年間勝ち点1位を決める。

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  仕事で埼スタに行けず。録画で見たが、スタジアムに行けなかったのがこんなに悔しい試合もない。マルティノスの個人技で一点はとられたが、柏木の先制点は見事。これぞミシャサッカー、というコンビネーションからの中央突破だった。

 

 言いたいことはたくさんあるが、まずは、10年ぶりの年間勝ち点1位を喜びたい。そう、「年間勝ち点1位」とわざわざ言わなければならないのが歯がゆいが、これはつまり「優勝」なのだ。チャンピオンなのだ。3年前に2ステージ制に最後まで強く反対してきたレッズサポーターだが、自分も、なんでこんなことをやるのか、と憤懣やるかたなかった。だからこそ、今年はCSもとって、文句のつけようのないチャンピオンにならなければいけない。来季からまた1ステージ制にもどるので、ある意味、これが最後のチャンスでもある。

 上の写真(息子撮影)は優勝シャーレのコレオグラフィだが、北ゴール裏のサポは、これをいつ出したかというと、試合が終わり、観客にむかって挨拶する選手たちが南からバック、北へ向かう時だった。つまり、年間勝ち点1位にならなければ、できなかったコレオなのだ。ロッソビアンコネロの皆さんが、綿密な設計をして、その通りにシートをおき、終われば回収して、ということを、コレオのたびにやってくれているわけだが、「用意しても出さないかもしれない」というコレオは初めてだったはず。心意気と言っていい。

 この日は、「We are Diamonds」を選手スタッフとともに歌ったが、試合はじつは引き分けだ。勝利せずにウイダイを歌ったのは、これも初めてなんじゃないだろうか? ゴール裏のコアサポやコールリーダーは、よく考えているなあ、といつも思う。ホームアンドアウェイで、勝ち抜けが決まっていない時は勝っても歌わないし、この日のように、引き分けでも歌う、とか、こういう使い分けはできるようでできないと思うので、いつも感心させられる。しかもこの日のウイダイは、マフラー振りながらのプラスワンコーラスでスペシャル感も出ていた。(テレビ埼玉で確認。泣!)

 ああ、とにかく、まだチャンピオンシップがある。12月3日、埼スタでの再びの凱歌を共に歌えますように……。

 

 もうひとつ。今シーズンは2ndをとり、年間1位で「失速の浦和」の汚名を一応返上したと言える。自分は、昨年、一昨年と、「やっぱりミシャでは優勝できない」と言ってきたことを、ここに謝りたい。ミシャ、悪かった。許してくれ。

 何より思うのは、ミシャは、毎年微調整を加え、しかし見て面白いパスサッカーの理想を捨てずに、浦和のサッカーを進化させてきたこと。初年度は可変3バックのフォーメーションを植え付けるだけで大変で、相手ボールになると、とにかく一目散にリトリートして5バックを作っていた。攻める時はなかなか中央をくずせず、相手陣形の周りをコの字にパス回しする時間が長かった。その分、槙野の攻撃参加が目立っていたのだが。2年目、3年目と、コンビネーションが進化し、補強した選手がフィットするにつれて、いろいろな局面での臨機応変なポジション変更ができるようになってきた。

 去年からは、とられたらすぐにとりかえす、というファオチェックをやりはじめたが、それが連動せずに逆にピンチを招いていたと思う。今年はそれが徹底され、ミシャプレスという名前までつけられるようになった。また、前線でのコンビネーションのパワーがまし、中央からも、サイドからも崩せるようになった。これには、武藤、高木、駒井の補強が力になった。三人とも、もといたチームでスーパーな選手ではなかっただけに、ミシャの慧眼と言える。気がつけば、前の選手たちは、パスもドリブルもシュートもできる選手たちがそろってきた。さらに、今年は遠藤航のロングフィードが武器に加わり、相手がラインを上げてきた時にも攻め手ができた。

 こうした攻守が、今よりもさらにワンランク上がれば、Jでは無敵になると思うが、今年はまだそこまでは行っていない。来季が楽しみなところ。

 また、あまりとりあげられないが、選手のコンディションの良さもある。こんなに走るサッカーを一年間やれるのだろうか、と最初は疑問だった。事実、試合終盤には走れずに落とした試合もあったと思う。が、今季は、相手に走り負けた試合はなかった。ガンバとのルヴァン決勝などは120分戦ったが、最後はあきらかに浦和の選手のほうが走れていた。まあ、これはリーグ全体に言える改善点かもしれないが、科学的なコンディショニングが浸透してきたのかもしれない。昔はこれほどの運動量が要求されるサッカーではなかったにもかかわらず、よく足をつる選手がいたし、動けなくなってサポーターから罵声を浴びせられるシーンも少なくなかったのだから。

 

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 というわけで、昨日は、スカパー(倉敷アナの実況は大一番の緊張感がまったく伝わってこない。怒)、NHK、テレ玉(さすがの上野アナウンサー、心地よい実況でした。喜)と3本の録画をつまみ食いして楽しみました。

 が、やっぱり埼スタに行きたかった──!!

 

(M.H.)