翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

まずは原作者の名前を……

 今年は仕事が重なって、うれしい悲鳴です。で、とにかく、届いたゲラをにらみながらも、次の本もとりかからないと、と思い、まずはタイトルを訳し(とりあえずね)、原作者の名前の発音を確かめました(これはしっかり)。

 以前も紹介したことがありますが、アメリカの "TeachingBooks.net" という読書教育のためのサイトに、アメリカ人を中心に、子どもの本の作家たちが、自分の名前を発音してくれているコーナーがあります。自分で発音して、ちょっと説明とかもしてくれています。

 たとえば、拙訳『ペーパーボーイ』(岩波書店)の作者、ヴィンス・ヴォーターさんの場合は以下の通り。

【 TeachingBooks.net Audio Name Pronunciation | Vince Vawter 】

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  吃音のせいで、自分の名前を口にできなかったことを説明していますね。皆さん、だいたい、自分で発音してみせてから、みんなここをまちがって発音してるけど、ほんとはこういう発音なんだ、みたいなことをしゃべっていて、面白いです。

 

 たとえば、E・L・カニグズバーグさんの説明も味がありますよ。EとLの説明もしてくれています。

【 TeachingBooks.net Audio Name Pronunciation | E.L. Konigsburg 】

 作家の肉声が聞けるのも、このサイトのすばらしいところ。とたんに親近感がわきます。で、今からとりかかる作品の作者はだれかというと、それはまだ内緒。いずれご紹介できると思います。

 

 

 とにかく、始めて訳す作家さんの場合、この名前の発音確認の儀式(?)は、ちょっと楽しみにしています。

 皆さんも、自分の好きな作家をさがして、肉声をきいてみてはいかが?

 

(M.H.)