『ペーパーボーイ』2刷の見本がとどきました。これまでに読んでくださったみなさん、ありがとうございます。初版から4年たっての増刷です。続編の『コピーボーイ』を出せたこともあって、『ペーパーボーイ』を一緒に、あるいはあとから読んでくださっているかたもいるようで、とてもうれしい。
この本は自分のもちこみで、岩波書店さんから初めて訳書を出せたし、編集者さんや、装画を描いてくださった丹地陽子さんともお会いできたし、日本翻訳大賞の最終候補にもなったし、ほんとうにいろいろな縁をもってきてくれた本です。
翻訳をやっていて楽しいことのひとつは、こうして読者や出版の世界のみなさんとつながりができることですね。本が人をつなげていってくれるのが実感できます。
続編の『コピーボーイ』では、主人公ヴィクターくんはしっかりと成長していましたが、そのあいだに、わたしも少しは成長できたんだろうか? 人の輪が少し広がったのはたしかです。3作めはないと思うけど、原作者のヴィンス・ヴォーターさん、また心にしみる作品を書いてほしいものです。
何度見ても見飽きない装画。丹地さんが描く「光」には痺れます。ああ、ヴィクターくん、こんなに大きくなっちゃって……。
(M.H.)