翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

読書感想画

 第32回読書感想画中央コンクールの受賞作を使ったカレンダーが送られてきました。課題図書だった拙訳『月でたんじょうパーティーをひらいたら』を読んで描いてくれたのは、横浜の小学6年生、佐々木菜結さん。

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 受賞作だけあって、すばらしい。小学校6年生でこれだけ絵が描けたら、というか、こういう絵にしようというイメージが頭の中に浮かぶことがいいなあ、と。カレンダーでは7月の絵になっています。ピニャータ割りで出てきた(?)色とりどりの紙テープが、どこか七夕飾りを思わせますね。7月、ぴったりです。

  前は、絵本を読んで絵を描く、っていうのは、どういうことなんだろう、と少しふしぎに思っていたのですが、よく考えると、絵に刺激されて絵を描くのはふしぎでもなんでもないし、元の絵に似た絵を描くのもよし、まったくちがうタッチで描くのもよし、絵本の場面と場面をつなぐ絵や、絵本が終わってからどうなったか、始まる前はどうだったのか、いくらでも描けそうな気がしてきました。

 しかし、小学生の時に、こんなふうに画面全体にバランスよく絵を描くなんてことは考えたこともなかったし、色の組み合わせも絶妙だし、こういうのは才能なんですかね。指導の先生もきっといい先生なんでしょうね。

 

 コロナがなければ、受賞式があったのに、そこが残念です。佐々木さん、入賞おめでとうございました!

 

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(M.H.)