来週発売予定の『グリーン・ロード』(アン・エンライト作、伊達淳訳、白水社EXLIBRIS)です。これも、訳者の伊達さんからいただきました。帯にある、「アイルランド文学賞受賞作」からわかるように、アイルランドの作品。素敵な装幀ですね。岬の緑と、アクセントのオレンジ色がアイルランドの国旗の色になっています。装幀は緒方修一さん。
伊達さんと知り合ったのは、2011年、サンフレア・アカデミーのサイトにコラムを連載していたころ、面識もなかった伊達さんにお願いして、記事を寄せてもらったことがきっかけです。その後、2016年の12月20日に、東京で初めてお会いして、いろいろおしゃべりする機会を得ました。なんと、その日、新宿の紀伊國屋で購入したのが、この作品『グリーン・ロード』の原書だということを、昨日メールでやりとりして知りました。お会いしてから6年後、ぴったり同じ日付に、その本の訳書がわたしのもとに届いたのは、感慨深いものがあります。
オビ裏の文句はこちら。
「あ、月が出てるよ」
月が北東の空、ノッカンズの山の上に出ていた。細い月が儚い光を投げかけて、辺りの様子が浮かび上がっている。世界で一番美しい道も見える。他のどんな道よりも美しい。ここ以外のどこに行く必要があると言うのか。(本書より)
伊達さんが翻訳家になるまでのお話は、以下のリンクに再録してありますので、ご興味のある方はお読みください。
(M.H.)