リーグ戦再開初戦、レッズは最下位に沈むグランパスにホームで3−1の快勝。とりあえず一息ついた。順位は11位まで回復も、今シーズンは団子状態で、わずかな油断で降格圏に落ちてしまう。これからだ。
昨日の3ゴールはいずれもCKからのヘディング。遠藤2、槙野1。W杯メンバーに選ばれながら出場機会のなかった遠藤、1試合出場も、例のポーランド戦という微妙な試合だった槙野。期するところは大きかったと思う。
3点のアシストはすべて柏木のコーナーキック。柏木も代表には選ばれたことがあるのものの、W杯出場はならなかった。昨日は、ベルギー戦でゴールを決めた原口が観戦している中の3ゴール、いずれも選手たちの意地を感じる得点だった。
トップリーグの試合が、意地でどうのこうのというレベルなのか、と思うかもしれないが、こういうことは実際あるのだからしょうがない。前も書いたが、昔、NATOがユーゴスラヴィアを空爆した時、当時のユーゴ出身のJリーガーが、同じ日に、たしか3人ゴールを決め、アンダーシャツの空爆反対のメッセージをカメラに向かって見せたことがあったが(名古屋のストイコビッチと、浦和のペトロビッチ、それから、だれだったかな……)、どう考えたって、確率的に自然に起きることじゃないのだ。
若い力が躍動したのも収穫。右の橋岡はフル出場。相変わらず、西川からのキックの受け手となり、ヘディングはほぼ完勝。左の荻原は終盤だけだったが、スピードや力強さは見せてくれた。二人とも、まだ、判断に迷いがあり、サイドの選手としてはまだまだだが、十代の若手が走っているだけで、サポはうれしい。なにしろ、ムバッペと同い年の彼らだ。期するところはあるだろう。
(橋岡のフラッグ、いいね。)
試合内容はよくなかった。入りこそチャンスをたくさん作ったが、しだいに名古屋のボール回し(風間はこだわる。長身のジョーがいるのにね……)に引いて守る時間が多かった。中断明けということで、チームの進化を期待したが、よく考えると、槙野、遠藤、ナバウトはW杯招集、橋岡はU21からそのままW杯の練習相手を務め、直輝、長澤は怪我……。4−4−2にするのかと思いきや、5バックの時間も多く、オリヴェイラは思うようにチームを作れていないのだろう。じつは紙一重の試合だった。
マルティノスの重用はやや疑問。興梠とのコンビネーションがあまり見られず、興梠の得点力を削ぐことになっているのでは?
マウリシオのパフォーマンスは上がってきた。天皇杯の2ゴールは薬になったかな。
(この日のマッチデープログラムは、マウリシオ。)
レベルはどう見てもW杯の試合には遠く及ばないけれど、見所はたくさんある。というか、結局、選手を見てるんだよな、サポは……。
(M.H.)