海外文学を紹介するリーフレット、「BOOKMARK」12号が届きました。今回の特集は、「これ、忘れてない?」
一見さわやかな色使いの表紙ですが、テーマは戦争です。
残念ながら、世界中で戦争は今も続いています。海外文学は、さまざまな時代の、さまざまな形の戦争を、独自の視点で描いています。読まなきゃね。
と、えらそうに言っておきながら、今回も「読んだ」と言えるものはこれだけかな?
原書とならべてみました。どっちの表紙もいいですねえ。吉澤康子さん、やまねこ翻訳クラブです。もうすぐ姉妹編の翻訳が出るそうです。楽しみ。
やまねこつながりで、こちらも紹介しておきましょう。今年の高校の部の課題図書にもなってます。原書はもってますが、読みかけてやめてました。大作道子さんが訳してくださいました。
もう一冊、といっても、中の短編を少し読んだだけですが、右側の『死体展覧会』。訳者は『すべての見えない光』で第3回翻訳大賞を受賞されている藤井光さん。わたしはバース党政権下のイラクに一年余り滞在していたので、気になって買いました。タイトルにもなっている「死体展覧会」という作品は、ちょっと、なかなかついていけない感じの話でした。この本、金原先生は、第4回の大賞に推していたそうですが、さすがに2年連続は、ということだったらしい。
偶然なのか、左ページには、同じ第3回翻訳大賞を『ポーランドのボクサー』で受賞されている、スペイン語の松本健二さん訳『仔羊の頭』です。スペイン内戦にまつわる話らしい。じつは今、スペイン内戦ががっつり出てくる作品を訳しているのですが、ちょっとかじっただけでも、この戦争の影響は根が深いんだろうなあ、と容易に想像ができます。
スペインといえばバルサ、レアルを筆頭にサッカーを思い浮かべる人が多いでしょうし、ちょうど、イニエスタ、トーレスが、なんとJリーグに来ましたが、内戦とその後のフランコ政権、そして今につながる話は、陽気なイメージからは想像もできないどろどろとしたものがあるはずです。これは読みたい。
暑いし、目が疲れて仕事以外で活字見たくないけど、読みたい。
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(M.H.)