第八回日本翻訳大賞 二次選考対象作品一覧 | 日本翻訳大賞 公式HP
今年は(も)、全然読めてなくて、推薦もできなかった日本翻訳大賞ですが、一次選考を通過した15作品の訳者の中に、知り合いの訳者さんが三人も! うれしいかぎりです。
三人の訳書を紹介させてもらうと、まずは、いつもJBBYでお世話になっている、スペイン語翻訳家の宇野和美さん訳の『赤い魚の夫婦』(グアダルーペ・ネッテル作、現代書館)。短編集です。メキシコの作家さんです。くわしくはこちらを。(宇野さん、勝手にリンク貼りました。)
同じくJBBYでお世話になっている、野坂悦子さん訳の『どんぐり喰い』(エルス・ペルフロム作、福音館書店)。『どんぐり喰い』は15作の中の唯一の児童書なので、評価されたのがとてもうれしいです。原作者は『第八森の子どもたち』(やはり、野坂さん訳)で知られるオランダの作家で、オランダ語からの翻訳ですが、舞台はスペイン内戦後のスペイン。
じつは、野坂さんから訳書を送っていただいていて、手元にあるのですが、まだ読めてません。これは読まないとね。
そして、ウェストールの短編集をいっしょに訳した、読書会仲間でもある野沢佳織さん訳の『キルケ』(マデリン・ミラー作、作品社)です。アメリカの作家さんですね。これは、むっちゃ分厚い本。野沢さんにきいたら、『オデュッセイア』を女神キルケの立場から語り直した物語だそうです。483ページ! ひゃあ。訳すのも大変だろうけど、この本、推薦している方が何人もいらっしゃって、読む方もすごい。
宇野さん、野坂さん、野沢さん、おめでとうございます。ぜひ、二次選考もそろって突破してほしい。期待してます。
(M.H.)