フェローアカデミーの機関誌「アメリア」の10月号に、『エントラーダの子どもたち』の翻訳について書きました。会員の方はぜひお読みください。

「翻訳業界での人とのつながり」という特集の記事です。訳者の一人、北村みちよさんの寄稿もあります。
たしかに、翻訳の仕事においては、「人とのつながり」でいろいろなことが動いていきます。翻訳者は一人親方みたいなものですが、出版社や翻訳者仲間など人間関係が仕事を前に進めてくれます。
会員の人は読んでね。読めない人は、会員さんから見せてもらって。
(M.H.)
フェローアカデミーの機関誌「アメリア」の10月号に、『エントラーダの子どもたち』の翻訳について書きました。会員の方はぜひお読みください。

「翻訳業界での人とのつながり」という特集の記事です。訳者の一人、北村みちよさんの寄稿もあります。
たしかに、翻訳の仕事においては、「人とのつながり」でいろいろなことが動いていきます。翻訳者は一人親方みたいなものですが、出版社や翻訳者仲間など人間関係が仕事を前に進めてくれます。
会員の人は読んでね。読めない人は、会員さんから見せてもらって。
(M.H.)
フェローアカデミーの通信講座を担当します。今日から募集開始。
募集人数は10名。選抜試験あります。選抜課題の提出締め切りは10月25日です。

くわしくは以下のリンクから。
講座そのものは、12月から来年5月まで、毎月一回の提出です。
あつかう教材はヤングアダルトむけの短編ひとつを、丸ごと6回に分けてあつかいます。やっぱり全部訳さないと、ね。全部訳してわかることはいろいろあります。長編は無理でも、短編なら、こういう講座でも結末まで訳せます。
スクーリングでは、訳してみて感じた、課題作品に対する評価を文章で提出してもらい、それをみなさんと共有します。作品をどう読んだか、自分の趣味に合っているか、はとても大事だし、それを言葉で人に伝えることはもっと大事。それが翻訳する際のベースになります。
応募、お待ちしています。
(M.H.)
昨日は川越の絵本カフェ「イングリッシュブルーベル」さんで、『ハヤ号』の新訳についての講演でした。お集まりいただいたみなさん、熱心に聴いてくださって、ありがとうございます。

今年は講演の依頼がいろいろありましたが、これで一段落。前も書きましたが、人前で話すのは自分の仕事のふりかえりとしてはとてもよい機会です。
じつは、講演の最後に、短編集『真夜中のパーティー』の訳者あとがきから、猪熊葉子さんの言葉を引用しようと思っていたのを忘れてしまいました。こんな文章です。
抑制のきいたピアスさんの筆は、大人の郷愁で子どもを美化することなく、彼らの心理、感情、行動などをまことに正確に捉えて描き出していきます。そして、大人の目にはほんの些細なこととしか見えないことではあっても、子どもたちの日常生活の折々には、その人生のなかでかけがえのない意味をもつものとして記憶されるに違いない貴重な経験があるのだ、ということをそれぞれの物語のなかで読者に伝えてくれるのです。それらは子どもはもちろんのこと、大人にとっても、人生というものの喜怒哀楽をしみじみと深く実感させてくれます。
一方ピアスさんは、子どもと大人との関わりにも常に鋭い観察眼を向けている作家です。同じ次元に共存している以上、子どもだけに目を向けているだけでは彼らの本質は見えてこないことをピアスさんはよく知っているのです。それはどの作品にもはっきりと現れていますが、この短編集も例外ではありません。一筆書きで書かれたようなほんの点景的な大人ですらも印象的で物語に奥行きを与えています。また全体的にイギリス人に特有な控えめなユーモアの感覚が浸透していることも、これらの物語の魅力の一つではありますまいか。
(『真夜中のパーティー』フィリパ・ピアス作、猪熊葉子訳、岩波少年文庫版、212〜213ページより抜粋)
まさに! すぐれたピアス評だと思います。
講演後、川越翻訳勉強会のメンバーと、川越駅近くで飲み会。COEDOビールのお店で、とてもおいしかったです。楽しいおしゃべりでした。
(M.H.)
前回のエントリーから、ひと月近くたってしまいました。とりあえず、翻訳関係の宣伝を。
先日、訳文を編集者さんに送ったのが、これ。"Crossing the Line" という、イギリスの作家、ティア・フィッシャーが書いた Verse Novel 、詩物語です。2024年のカーネギー賞、シャドワーズチョイス。これは最終選考に残った作品の中から、子どもたちの投票で選ばれる読者賞です。
これから編集作業に入りますので、出版は来年の2月ころ、静山社から。

内容は、麻薬取引に関わり、抜けられなくなる少年の話。タイトルには、いろいろな意味がこめられています。イギリスでは州境を越えると警察の管轄がちがうので捜査がおよびにくいため、麻薬取引のひとつの形態として、よその州で売りさばくことがあるそうです。そのほかにも、主人公の行動やストーリーから「一線を越える」という意味がいろいろ出てきます。乞うご期待。
あ、今月末、9月27日(日)に、川越の絵本カフェ、イングリッシュブルーベルさんで、『ハヤ号セイ川をいく』新訳を語る、という講演をやりますが、募集したらわりとすぐに席が埋まってしまったので、ご案内していませんでした。キャンセル待ちになってしまうそうです。参加されるみなさん、ありがとうございます。わたしも楽しみにしています!
(M.H.)
祖父母、父が眠っている京都の大谷祖廟に参ってきました。いつもは昼間なので、今回は、この万灯会(まんとうえ)の火入れに合わせて夕方から夜にお参り。

3500個くらいあるそうですが、それにロウソク立てて、着火していきます。1時間かかりました。だんだんあたりが暗くなり、灯篭が明るく浮かんできます。左奥の京都タワーもライトアップ。

越前敏弥さんの出版レーベル「HHブックス」から、「海外文学ブックガイド」の世界編が出ました。各国語の翻訳家のみなさんが、おもに10代の人たちにむけて、ぜひ読んでもらいたい世界各地の文学作品を2作ずつ紹介している本です。
越前さんが、最後に拙訳『ウクライナ わたしのことも思いだして──戦地からの証言』をくわしく紹介してくれました。

越前さん、【後記】の中で、「現在のウクライナを描いた作品をどうしても一作いれたかった」と書いていらっしゃいます。本書の特徴であるスケッチとインタビューのことや、各エピソードが「唐突に終わるからこそ……」「語られていることが正真正銘の事実であって作り事ではない証」と紹介してくださいました。まさに、という思いです。越前さん、ありがとうございます。
上の写真に写っている左側のパンフレットは、イベントや文学フリマで配布されるもの。わたしが書いた記事を載せてもらいました。ここでは作品の背景やバトラーの取材方法について主に書いています。どこかで入手されましたら、ぜひ読んでみてください。
続きを読む昨日は吉祥寺の書店「緑のゆび」さんで、「挿絵のある本の魅力 〜『ハヤ号セイ川をいく』ほか〜」と題して、主に『ハヤ号』、その後、訳書の中から挿絵が入っていたり、もともと挿絵や写真が作品に組みこまれている作品を題材に、その魅力をしゃべってきました。
小さなお店なので、マイクも使わず、みなさんの顔がはっきり見えて、楽しい1時間半でした。参加してくださった方、そして、お声をかけてくださった『緑のゆび』の吉井さま、ありがとうございました。

(これは2月におじゃました時の写真。昨日は撮りそこねました。)
(M.H.)
書店用POPができました。図書館用に、定価の入っていないバージョンもあります。
データのダウンロードはこちらから。↓ ぜひ!
https://note.com/entrada2026/n/n98137b0ad16d

POPのデザイン・制作は、訳者の一人、安達妙香さん。訳者が12人いると、それぞれの得意技を発揮して、いろいろできるし、なにか書いたり作ったりすれば、編集・校正が11人いるようなもので、ほんとに頼りになります。
今回、この連作短編集を訳して痛感したのは、通常の訳書の、訳者一人、編集者一人、校正者一人、みたいな体制は、いかにその3人(もしくは2人)の狭い知見に依存しているか、ということ。もちろん、12人いるとまとまりにくい、という面もあるかもしれませんが、それぞれのタスクで最終決定権がだれにあるかをはっきりさせておけば、これだけ頼りになる体制もありませんでした。
訳文チェック、かな漢字統一、短編相互の関係性・矛盾点チェック、各種言語、世界の料理、位置関係、時系列、などなど、チェック項目が多かったのですが、分担と協力がほんとうにうまく行きました。
逆に、訳者一人で作業することの危うさを痛感しました。自由度の高さと、そこから生まれる個性もありますが、誤訳はたいてい勘違いや拙速から生まれるので、作業手順やスケジュールの管理など、今回の経験を一人作業にどう活かすか、考えながらやろうと思います。
それはともかく、どうぞよろしく!
(M.H.)
先週の木曜日、銀座の教文館ナルニア国さんで、『ハヤ号セイ川をいく』新訳こぼれ話、というタイトルでしゃべってきました。みなさん、熱心に聞いてくださって、ありがとうございました。
小学生の女の子が最前列で聞いてくれていて、うれしかった。ただ、最後の謎解きがちょっとむずかしいみたいで、もう一度読んでみる、と言ってました。そう、はっきり書いてないからね。察してちょうだい、みなまで言うな、という終わり方だから。でも、よく読むとわかるから。

左の絵は、アーディゾーニの絵のコピーに、Yukina Tokumotoさんが彩色してくれたものです。右のカバーと比べると、彩色がちょっと違いますよね。
当日は、Yukinaさんにも少ししゃべってもらいました。Yukinaさんはロンドンで、やはりピアスの名作『トムは真夜中の庭で』の挿絵を描いたスーザン・アインツィヒさんのお弟子さんにあたる方に指導していただき、また、アーディゾーニの模写をたくさんしていたそうです。
そのことはまったく知らずに編集の宮村さんが、Yukinaさんの今までのお仕事を見て、今回の彩色と想像図をお願いした、というのは、もう運命としかいいようがありません。
続きを読む自民、維新による衆議院比例定数削減案が出ていますが、これはとんでもない案です。
そもそも小選挙区制で、選挙区の得票者上位が議席を得る状態になっているので、選挙区でもいわゆる死に票が出ている上に、それを補完する意味での比例定数を削減すると、比例をする意味がない。ものすごい死に票が出てしまう。

本来、アメリカのような二大政党制ならば、選挙区をとった、とられたのやりあいで、全体としては拮抗する結果になる。民主党政権ができた時の情勢はまさにそうだったわけで、再びそうなればいい、とは言えるものの、現状そうではない状態で、多数議席をもつ与党がこうした比例区でも自分たちに都合のよい制度を導入しようとしていることは、国民の意思を国会に反映しにくくする政策であり、自分たちの保身でしかない。今の日本では、中選挙区にして死に票を少なくしないと民意が反映されず、偏った政策になる。
そもそも、先般の解散総選挙が、まだなにもしていない高市政権が、支持率の高いうちに議席数を増やそうとした選挙だった。しかも、今、彼らが実施しようとしている政策を打ち出した上での選挙だったか、と言えば、まったくそんなことはない。皇室典範の改訂、衆議院比例定数の削減、副首都構想なんて、選挙戦で訴えていたか? 対中国政策の杜撰さと軍備増強のマッチポンプ、将来、われわれの子どもや孫たちが、その軍備を使うために動員されることを思うといたたまれない。
高市首相の笑ってるポスターと消費税減税しか印象になく、その消費税減税にはとりかかってもいないのに、訴えていない政策を進めようとしているのは詐欺だ。
しかも、高市陣営の総裁選でのSNS悪用の疑惑、記者会見の拒否、何より、高市首相の国会での答弁拒否は憲法違反。
野党議員には、彼らに投票した国民が意思を託している。学級会が多数決で遠足のお小遣い上限を決めてるわけじゃないんだからな。
(M.H.)