翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

浦和での講演のお知らせ

 3月29日(日)14時〜16時、浦和の埼玉会館で講演します。よろしかったら。

 児童図書館研究会の埼玉支部学習会です。どなたでも参加できます。

https://www.jitoken.jp/2026/03/04/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E6%94%AF%E9%83%A8%E5%AD%A6%E7%BF%92%E4%BC%9A-%E5%A4%96%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%9C%AC%E3%82%92%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%B8/

 

 

 なお、昨年、東松山図書館で行なった2回の講演のうち、とくに1回目の講演と、同じではありませんが近い内容になります。

 どうぞよろしく。

 

(M.H.)

 

 

連作短編集『エントラーダの子どもたち』進捗

 昨年、7月10日の記事からずいぶん時間がたってしまいましたが、少しずつ出版にむけて準備は進んでいます。

  

 今年になって、タイトルが決まりました。

 『エントラーダの子どもたち』です。夏前にはあすなろ書房さんから刊行予定。

 

「エントラーダ」というのはスペイン語で「入口」「玄関」といった意味です。

 訳文はすでに初稿のゲラをチェック済みで、現在、イラストカットを入れた調整を図っているところです。

 さらに、世界のあちこちにルーツをもつ子どもたちが、家庭料理を楽しむ場面があちこちに出てくるので、なんとか、その料理をまとめたリーフレットができないか、ということで、昨年秋以降、いろいろ考えてきました。その体裁がかたまってきて、現在、料理写真の収集依頼中。うまくいけば、リーフレットで料理のヴィジュアルを確かめながら、物語を読みすすめられるようになります。

 登場する子どもたちのルーツ(そして、それはほとんど原作者のルーツなのですが)はさまざまで、メキシコ、キューバ、ジャマイカ、インド、中国、韓国、ベトナム、フィリピン、日本……、まさにアメリカ合衆国の成り立ちそのものです。

 この本は "We Need Diverse Books(WNDB)"(わたしたちには多様性を重んじる本が必要だ) という、2014年にアメリカで設立された非営利団体が企画したものです。エレン・オーさんという、この短編集にも参加している、韓国系のアメリカ人作家がその団体の役員の一人。本作以外にもすでに何冊か、趣旨に沿った作品集が出版されています。

 WNDBのサイトへのリンクを貼っておきますね。

  https://www.diversebooks.org/

 アメリカでは、COVID19の流行時、アジア系の人たちがいわれのない中傷を浴びたこともあり、こうした多様性を前向きにとらえる本がますます重要になっています。それに、現在のトランプ大統領の違法入国者の取り締まりは極端で、とても賛同できるやり方ではありません。

 日本でも排外主義的な言辞が広まる危険がある折から、さまざまなルーツの家族が「エントラーダ」という名のアパートに集い、暮らしている様子を、ぜひ、楽しんでもらいたいと思います。

 

 今後も、随時、進捗や内容のご紹介をしていきますので、どうぞ、お楽しみに。

(M.H.)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京外大ロシヤ科同期飲み

 さて、じつは(笑)自分は東京外国語大学のロシヤ科を(かろうじて)卒業している。ちなみに、今は「ロシア」と表記しているらしいが、当時は「ロシヤ」が正式な学科名だった。

 数年前から、飲み会に入れてもらって、このメンバーで3度目。みんな定年退職したり、仕事を減らしてきているし、海外にいた者も今は日本にいる。

 ほとんどはバカな話と当時の思い出をしゃべりながら飲んでいるだけだ。そのうち半分くらいは2年前に飲んだ時に出た話だが、みんな忘れているから、また楽しめる。

 写真むかって左から、加藤、木村、松原、原田。

 木村英明先生は、ロシア語のみならず、スラヴ語全般に通じているので、拙訳『ウクライナ わたしのことも思いだして』のウクライナ語の日本語表記を手伝ってもらいました。もつべきものは友だちだ。

 

 入学年は1976年。もし、次回は一緒に飲みたいという同期がいたら、このブログのメアドか、FBに連絡してほしい。待ってます。

 

(M.H.)


 

 

クレヨンハウスにて

 昨日は吉祥寺のクレヨンハウスでの講演でした。

「子どもの本を訳す──翻訳の裏側」というタイトルで、どんなことを考えて、どう言葉をあつかっているか、ということと、その具体例の説明を中心にお話しました。会場・ウェブで参加してくださったみなさんありがとうございました。少しつめこみすぎの感じもありましたが、ちゃんと伝わったでしょうか。

 編集者の方や、テニスの仲間や後輩も来てくれて、それもうれしかった。

 

 吉祥寺に移転してからははじめてのクレヨンハウスでした。一階は喫茶・食事スペース。おいしいケーキと有機野菜を使った食事をいただきました。おいしかった。

 スタッフのみなさんがとても暖かく迎えてくださいましたし、みなさんの子どもや本とむきあう真摯な姿勢もよく伝わってきました。

 

 

 昨日は落合恵子さんも来てくださって、落合さんが以前からいい本だとおっしゃってくださっている『ハーレムの闘う本屋』にサインさせていただきました。

 写真背景にあるように、落合さん、がんと闘っていらっしゃって、『がんと生ききる』という著書を出しています。昨日はお元気そうで、少し安心しました。

 

 わたしも刺激と力をもらった半日でした。ありがとうございました!

 

(M.H.)

 

『熱風』ウェストール特集

 ジブリの雑誌、『熱風』2026年2月号にロバート・ウェストール特集が載っています。以前、ウェストールの短編集のカバー画を宮崎駿さんに描いていただいたこともあり、ジブリから送られてきました。宮崎さんはウェストールの大ファン(といっていいのか)です。

 なんと言っても、昨年まで徳間書店にいらっしゃった編集者の上村令さんの記事がすごい。20ページ以上あるのですが、ウェストールと直接やりとりし、信頼されていた上村さんの詳細な記録は、ウェストールファン必読です。

 上村さんのお話だと、依頼された量の3倍くらい書いてしまい、カットしてもいい箇所を指定しておいたら、すべて載せてくれたそうです。そりゃそうだろ。カットできる部分なんてない。

 

 自分は翻訳学校の金原クラスでウェストールを知り(たぶん、「チャス・マッギルの幽霊」がテキストだったような……)、福武書店、徳間書店とリーディングをする中で、編集部の机の上にあった『弟の戦争』の原書 "GULF" を奪うようにしてもちかえり、読んで衝撃を受け、それが徳間書店での最初に仕事になった。もう30年も前のこと。

『弟の戦争』は、ゲラにする前の原稿でかなり上村さんとやりとりしてからゲラになったので、もう、直しなんてないさ、とたかをくくっていたら、またびっしり鉛筆が入っていて、打ち合わせしないでそれをもちかえったことをおぼえている。わたしを育ててくれた恩人でもあります。

『弟の戦争』は自分がイラクに一年滞在していたこともあり、ほんとうに思い入れの深い訳書になったが、同時に、その後の訳書のラインナップを決めてくれた作品。土曜日のクレヨンハウスでの講演の準備をしていて、少し読み返したが、ウェストールは主人公の言葉を通してではあるが、はっきりと、強烈に、アメリカ軍のイラク侵攻を批判している。湾岸戦争直後のことで、メッセージは明快。そして、彼の共感力というのか、人間の感情を描く力はすばらしいとあらためて思った。

 

 下の書影は野沢佳織さんと分担して翻訳した短編集。野沢さんはウェストールの短編をすべて読んでました。それもすごい。

 未読の方はぜひ! 個人的には、オートバイ乗りの心境を描いた「最後の遠乗り」(『真夜中の電話』所収)がいち押しです。

 

(M.H.)

 

『生命の樹』@NHKラジオ「落合恵子の絵本の時間」

 今朝、2月15日(日)の朝、NHK第一ラジオ、「落合恵子の絵本の時間」で、拙訳『生命の樹─チャールズ・ダーウィンの生涯』を紹介いただきました。落合さん、ありがとうございます。こちらから、1週間、聞き逃し配信があります。6時15分くらいからかな。

https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=J8792PY43V_07

 

 

 ちょうど昨日、2月14日(土)の朝日新聞では、落合さんの著作、『がんと生ききる』が紹介されていました。

 

 また、21日(土)は、吉祥寺の落合さんのお店、クレヨンハウスでしゃべります。よろしかったら。

https://www.crayonhouse.co.jp/shop/g/g2206090016855/

 

  

 

(M.H.)

 

 

『ハヤ号セイ川をいく』カバーができました!

 現在、ゲラチェック中の『ハヤ号セイ川をいく』ですが、アーディゾーニの挿絵をアレンジし、Yukina Tokumotoさんに彩色してもらった素敵なカバーができました。

 

 発売は3月25日の予定。岩波書店、各種サイトで予約可能です。ぜひ!

https://www.iwanami.co.jp/book/b10159278.html

 

 

(M.H.)

 

自民・維新に投票しない理由

・高市氏は、就任数ヶ月で、しかも予算編成前の真冬に解散・選挙。あり得ない。歴代首相は就任直後が支持率が高いのは、まだなにもしていないから。その状態を悪用した解散権の濫用。衆議院議員はみな、任期内になにをやるか計画していたはずだ。選挙費用800億円はほかに使えただろう。800億円!

・なぜ、党首討論を欠席した? この短期間の選挙戦で、党首討論を腱鞘炎で欠席して、その前後にふつうに選挙応援に走り回っている。

・高市氏は総務省のときに、民放への停波をちらつかせた。また、ここ十数年の自民党政権からNHKへの圧力は、テレビで政治を議論することを禁止しているようなものだ。心あるキャスターが、何人番組からおろされたことか。公共放送は政権の御用放送ではない。

・教育現場で政治の話をしないのは歪んでいる。若い人が批判的、建設的に政治や社会を考えない国に、未来はない。

・企業献金を廃止しない。もうかっている企業、すなわち今までの状況に適している企業が、状況は変化していくのに、もうけを維持するための法制度を守るために献金していくことで、産業構造や労働環境がアップデートされない。高度成長期以降、日本の産業が停滞している大きな理由のひとつ。柔軟性、即応性がなくなるばかり。万事において現状維持、今、勝ち組の人たちが勝ち続ける仕組みを作ろうとしている。成長するわけがない。

・消費税を上げて、法人税を下げている。企業のもうけは、じつはちゃんと社員に給料をはらい、研究開発費を計上し、減価償却費を計上した上でのことなのだから、もうかっている企業からはちゃんと税金をとるべきだ。そうすれば、税金をはらうくらいなら、と、給与を上げたり、下請けにちゃんと支払ったり、金が社会に回るはず。今は自民党に献金として金が回っている。

・夫婦別姓を認めるべき。どちらかの姓に合わせたい人は、合意の上でそうすればいい。

・少子化の責任をとるべき。とくに教育費の家計負担を減らすべきだった。今頃やってるけど、もっと早くすべきだった。

・少子・高齢化のせいで外国人労働力が入ってきているのに、外国人管理を厳しくしようとしているのはなぜ? 文化や習慣のちがいからくるトラブルは当然あるだろうが、外国人労働者がいなければ回らない労働力状況を作ったのは自民党政権だ。

・文教予算をちゃんとつけていない。大学や博物館、美術館といったところへの予算が足りない。そのくせ、日本文化をどうのこうの、とかいうのはわけがわからない。ソフトパワーへの理解、歴史や文化への理解がない。

・ものをつくって、税金をそこに投入するやり方はもうやめてほしい。だれが維持管理するんだ? 人を育てる政策を考えてほしい。

・裏金問題、統一教会問題など、倫理的な問題をうやむやにしている人たちに、公正な判断ができるとはとても思えない。

・原発を無理やり再稼働させようとしている。安全保障上も大きな弱点である原発を増やそうとしているし、処理に数百年単位かかるものを後世に丸投げしている。環境への配慮が近視眼的だし、ビジョンがない。

・憲法改悪を考えている。とくに9条。現在の国際環境で、軍備を整えることは必要と考えるが、一方で、平和憲法が果たしてきた役割は大きい。また、周辺国との外交とセットで考えるべきなのに、太平洋戦争の歴史を顧みずに台湾有事の発言をするなど、マッチポンプ。

・防衛費の増大。軍事産業は産業であり、そこには企業がある。企業は自己保存しようとするので、来年は予算ゼロだから、というわけにはいかない。次の兵器、次の兵器と買ってもらう必要がある。しかも儲けは大きい。だから、一度増やすと減らしづらくなる。でも、税金だぞ。それでいいのか?

・大阪万博はやる必要がなかったと思う。施設を作る、イベントをやる、という税金の使い方をやめてほしい。

・イソジンや雨合羽。科学的根拠にもとづく判断ができないのはやばい。

・大阪都構想、2回否決されてるのに、まだやるの?

・カジノ。いらない。

 

 とにかく、自民・維新勢力の拡大はほんとうにまずい。じゃあ、どこに投票するか。少しでもましな野党に投票する。自分の価値観のいくつかは一致しているところに投票すればいい。自分が立候補できないんだから。国会での勢力がかたよらないように。

 

(M.H.)

 

 

 

クレヨンハウス講演会

 2月21日(土)の、クレヨンハウス吉祥寺店での講演会のポスターができました。

 杉山さん、ポートレート写真、また使わせてもらってます。もう10年近くたつけど、まだいけますよね?

 

 お近くの方、どうぞよろしく。また、ウェブでの配信もありますので、遠方の方はそちらで。

チケットはこちらから。

https://www.crayonhouse.co.jp/shop/g/g2206090016855/

 

 また、「子どもの本の学校」の年間を通じてのスケジュールはこちら。ご興味のある方はぜひ。3月は五味太郎さん、そのほか、長谷川義史さん、荒井良二さんなど豪華ラインナップ。最終回10月はもちろん落合恵子さんです。

https://www.crayonhouse.co.jp/shop/g/g2206090016817/

 

(M.H.)