翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

御礼「挿絵のある本の魅力……」講演@吉祥寺「緑のゆび」

 昨日は吉祥寺の書店「緑のゆび」さんで、「挿絵のある本の魅力 〜『ハヤ号セイ川をいく』ほか〜」と題して、主に『ハヤ号』、その後、訳書の中から挿絵が入っていたり、もともと挿絵や写真が作品に組みこまれている作品を題材に、その魅力をしゃべってきました。

 小さなお店なので、マイクも使わず、みなさんの顔がはっきり見えて、楽しい1時間半でした。参加してくださった方、そして、お声をかけてくださった『緑のゆび』の吉井さま、ありがとうございました。

(これは2月におじゃました時の写真。昨日は撮りそこねました。)

 

 (M.H.)

 

 

 

『エントラーダの子どもたち』POPができました!

 書店用POPができました。図書館用に、定価の入っていないバージョンもあります。

 データのダウンロードはこちらから。↓     ぜひ!

https://note.com/entrada2026/n/n98137b0ad16d

 

 POPのデザイン・制作は、訳者の一人、安達妙香さん。訳者が12人いると、それぞれの得意技を発揮して、いろいろできるし、なにか書いたり作ったりすれば、編集・校正が11人いるようなもので、ほんとに頼りになります。

 

 

 今回、この連作短編集を訳して痛感したのは、通常の訳書の、訳者一人、編集者一人、校正者一人、みたいな体制は、いかにその3人(もしくは2人)の狭い知見に依存しているか、ということ。もちろん、12人いるとまとまりにくい、という面もあるかもしれませんが、それぞれのタスクで最終決定権がだれにあるかをはっきりさせておけば、これだけ頼りになる体制もありませんでした。

 訳文チェック、かな漢字統一、短編相互の関係性・矛盾点チェック、各種言語、世界の料理、位置関係、時系列、などなど、チェック項目が多かったのですが、分担と協力がほんとうにうまく行きました。

 逆に、訳者一人で作業することの危うさを痛感しました。自由度の高さと、そこから生まれる個性もありますが、誤訳はたいてい勘違いや拙速から生まれるので、作業手順やスケジュールの管理など、今回の経験を一人作業にどう活かすか、考えながらやろうと思います。

 

 それはともかく、どうぞよろしく!

 

(M.H.)

 

 

 

御礼『ハヤ号セイ川をいく』講演@ナルニア国

 先週の木曜日、銀座の教文館ナルニア国さんで、『ハヤ号セイ川をいく』新訳こぼれ話、というタイトルでしゃべってきました。みなさん、熱心に聞いてくださって、ありがとうございました。

 小学生の女の子が最前列で聞いてくれていて、うれしかった。ただ、最後の謎解きがちょっとむずかしいみたいで、もう一度読んでみる、と言ってました。そう、はっきり書いてないからね。察してちょうだい、みなまで言うな、という終わり方だから。でも、よく読むとわかるから。 

 左の絵は、アーディゾーニの絵のコピーに、Yukina Tokumotoさんが彩色してくれたものです。右のカバーと比べると、彩色がちょっと違いますよね。

 当日は、Yukinaさんにも少ししゃべってもらいました。Yukinaさんはロンドンで、やはりピアスの名作『トムは真夜中の庭で』の挿絵を描いたスーザン・アインツィヒさんのお弟子さんにあたる方に指導していただき、また、アーディゾーニの模写をたくさんしていたそうです。

 そのことはまったく知らずに編集の宮村さんが、Yukinaさんの今までのお仕事を見て、今回の彩色と想像図をお願いした、というのは、もう運命としかいいようがありません。

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衆議院比例定数削減、とんでもない!

 自民、維新による衆議院比例定数削減案が出ていますが、これはとんでもない案です。

 そもそも小選挙区制で、選挙区の得票者上位が議席を得る状態になっているので、選挙区でもいわゆる死に票が出ている上に、それを補完する意味での比例定数を削減すると、比例をする意味がない。ものすごい死に票が出てしまう。

 本来、アメリカのような二大政党制ならば、選挙区をとった、とられたのやりあいで、全体としては拮抗する結果になる。民主党政権ができた時の情勢はまさにそうだったわけで、再びそうなればいい、とは言えるものの、現状そうではない状態で、多数議席をもつ与党がこうした比例区でも自分たちに都合のよい制度を導入しようとしていることは、国民の意思を国会に反映しにくくする政策であり、自分たちの保身でしかない。今の日本では、中選挙区にして死に票を少なくしないと民意が反映されず、偏った政策になる。

 そもそも、先般の解散総選挙が、まだなにもしていない高市政権が、支持率の高いうちに議席数を増やそうとした選挙だった。しかも、今、彼らが実施しようとしている政策を打ち出した上での選挙だったか、と言えば、まったくそんなことはない。皇室典範の改訂、衆議院比例定数の削減、副首都構想なんて、選挙戦で訴えていたか? 対中国政策の杜撰さと軍備増強のマッチポンプ、将来、われわれの子どもや孫たちが、その軍備を使うために動員されることを思うといたたまれない。

 高市首相の笑ってるポスターと消費税減税しか印象になく、その消費税減税にはとりかかってもいないのに、訴えていない政策を進めようとしているのは詐欺だ。

 しかも、高市陣営の総裁選でのSNS悪用の疑惑、記者会見の拒否、何より、高市首相の国会での答弁拒否は憲法違反。

 

 野党議員には、彼らに投票した国民が意思を託している。学級会が多数決で遠足のお小遣い上限を決めてるわけじゃないんだからな。

 

(M.H.)

訳書リスト14(66〜69冊目)

(69)『エントラーダの子どもたち』

(エレン・オー編、原田勝ほか訳、早川世詩男・絵、2026年6月 初版発行、1800円+税、あすなろ書房)

 "On the Block" (2024, edited by Ellen Oh, compiration copyright(C)We Need Diverse Books, Random House Children's Books, USA)

 

 まえがき メグ・メディナ(Meg Medina) 訳・原田勝
 第1話 作・トレーシー・バティースト(Tracey Baptiste) 訳・山岡千恵
 第2話 作・アダム・ギドウィッツ(Adam Gidwitz) 訳・佐藤志敦
 第3話 作・サヤンタニ・ダスグプタ(Sayantani DasGupta) 訳・小原美穂
 第4話 作・アンドレア・ワン(Andrea Wang) 訳・安達妙香
 第5話 作・アドリアナ・クエバス(Adriana Cuevas) 訳・北村みちよ
 第6話 作・ジャスミン・ワーガ(Jasmine Warga) 訳・辻村万実
 第7話 作・デイヴィッド・ボウルズ(David Bowles) 訳・藤田優里子
 第8話 作・オルグべミソラ・ルデイ・パーコヴィッチ(Olgbemisola Rhuday-Parkovich) 訳・渡辺幸子
 第9話 作・デビー・ミチコ・フローレンス(Debbi Michiko Florence) 訳・太田みか
 第10話 作・ミン・レー(Minh Le) 訳・鴨志田恵
 第11話 作・エリン・エントラーダ・ケリー(Erin Entrada Kelly) 訳・大島聡子
 第12話 作・エレン・オー(Ellen Oh) 訳・原田勝

 アメリカ、移民、家族、友情、料理

 

〈オビ語録〉

「ここは移民の国アメリカ。
中南米、中東、インド、フィリピン、韓国……
さまざまなルーツをもつ子どもたちの夏休みは?」

「彼らの日常を描いた12の家族の物語。
12人の作者と12人の役者による連作短編集!」

「知らなかった世界に こんにちは」

「★世界の美味しい食べ物43種のプチ情報付き!★」

「アメリカの、とある街に建つ古いアパート。その名も「エントラーダ」。スペイン語で「入口」のことです。ここでは、さまざまなルーツをもつ家族が暮らしていて、いつもにぎやか。とびかう言葉だって7言語以上! だから、時に衝突したり、珍騒動も……?!」

 

 編集は山浦真一さん、翻訳権取扱は日本ユニ・エージェンシーさん、装画・挿絵は早川世詩男さん、印刷は佐久印刷所さん、製本はナショナル製本さん、料理情報提供は青木ゆり子さんです。

 みなさん、ありがとうございました!

 

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『エントラーダの子どもたち』見本できました!

『エントラーダの子どもたち』が刊行されました。

 書店にもならびはじめています。ぜひ、お手にとってみてください。

 早川世詩男さんのイラストが作品の雰囲気にぴったり。「食べ物リスト」には、作品に出てくる世界中の料理がカラー写真つきで43点収録されています。これを見ながら読みすすめば、食欲増進まちがいなし。

 この料理パンフレットの制作には、世界の料理を研究していらっしゃる青木ゆり子さんのご協力を仰ぎました。 【 https://e-food.jp/ 】

 

 

 カバーイラストは、後ろ側までぐるりと絵がつながっています。

 

 ぜひ!

 

(M.H.)

 

 

第10章〜第12章の紹介@ note『エントラーダの子どもたち』

 note による『エントラーダの子どもたち』、内容紹介の第4弾を公開しました。

 こちらのリンクからどうぞ! 第10話から第12話までの内容紹介です。

【 https://note.com/entrada2026/n/nfd11ff214741 】

 月末の刊行まであとわずかですが、そのあとも、いろいろ情報発信していきますので、引き続きよろしくお願いします。

 書店でこのレモンイエローの表紙を見かけたら、どうぞ手にとってみてください!

 

(M.H.)

第7章〜第9章の紹介@ note『エントラーダの子どもたち』

 内容紹介第3回、第7章〜第9章が、note にアップされました。

 ↓ こちらからどうぞ!

 https://note.com/entrada2026/n/n7c8f30ed880b

 

 7章から9章の主人公のルーツは、メキシコ、ジャマイカ、日本。でも、悩みはルーツのせいだけじゃなくて、一人ひとり、それぞれの理由があります。ここまでで、すでに9人の子どもたちが登場しますが、当然ですが、みんな個性的で、愛おしい。

 訳者12名は、どの子どもの章を訳すか希望制で決めたのですが、みごとに好みがわかれて、かぶったところはほとんどありませんでした。そうだよなあ、どの物語のどこに共感するかは、ほんとに読者しだい、読んだ時の年齢や気持ちしだい。

 みなさんも、推しの子を見つけてください。

 

 発売まであと少し。どうぞよろしく!

 

(M.H.)

 

 

第4章〜第6章の紹介@ note 『エントラーダの子どもたち』

『エントラーダの子どもたち』の内容紹介、第4章〜第6章が 、note にアップされました。こちらのリンクから、ぜひ! 

https://note.com/entrada2026/n/n9a7259b2f650?sub_rt=share_pw

 

 この3章の主人公たちのルーツは、それぞれ、中国、キューバ、中東。原作者たちのルーツも同じ。作者の個人的な体験が作品に生きているのがこの短編集の特徴。発売までもう少し。お楽しみに!

 

(M.H.)