翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

インターネットと翻訳者

 ブログを始めたのがおととしの2月、それをフェイスブックとツイッターに転載し始めたのが去年の12月でした。ブログだけでも新しい出会いがいくつかあったのですが、フェイスブックとツイッターの力はとても大きい、と実感した一年でした。

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 こうしたSNSのやりとりがきっかけで、自分の訳書の原作者と会えましたし、初めてお会いできた翻訳者や編集者、装幀家、書店員、読者の方が何人もいらっしゃいます。会えていなくても、メッセージのやりとりができた方もたくさん。皆さん、ありがとうございました。

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『読書について』

 先日、『BOOKMARK 06』をもらいにいった「あゆみBOOKS小石川」店で買いました。『読書について』(ショーペンハウアー著、鈴木芳子訳、光文社古典新訳文庫)です。

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 店を入ったところの平台に積み上がっていました。BOOKMARKもらうだけじゃ、と思っていたところに、薄くて読めそうだと思ったので(やっぱりここは大切なのかも……)買いました。あとで気付いたのですが、帯に「あゆみBOOKS小石川店文庫売り上げNo.1」とあります。それほど広くない店なのに、大量に積み上げてあったので、すごい推してるなあ、とは思ったのですが、帯にこんなふうに入ってるのは何故なんだろう? 店ごとに帯がちがうんだろうか?

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うれしいプレゼント

 今日はクリスマスイブ。

 さきほど、トナカイならぬクロネコが、やまねこからのプレゼントを運んできてくれました(笑)。

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 やまねこ翻訳クラブの皆様、ありがとうございました。何より、賞状で作品の中身についてふれてくださっているのが感激です。来年は、この『ペーパーボーイ』を課題本にした読書会にも呼んでいただいています。そちらもとても楽しみです。

 

 来年も、よい本を、よい翻訳で、をめざしてがんばります。

(M.H.)

《寄稿》伊達淳さん(後半)

 昨日の続き。

 伊達さんの話を聞いていると、とても翻訳に対して謙虚で、調べ物やレジュメの書き方など、すごく丁寧なお仕事をされていることを感じました。ああ、もう少し自分も手をかけてやらないといけない、と反省しました。

 奥様の故郷で、今、お住まいの松江の話をうかがいました。寒いそうです。小さな町で本屋さんが少ないそうです。でも、その町でご自分の本を書店や喫茶店などにおいてもらっているとのこと。『マミー』の原作者はアイルランド人、そして、島根ゆかりのアイルランド人といえば小泉八雲、ということで、八雲について地元紙に文章を書いたり、町おこしのパンフレットの原稿を書いたりと、町と有機的なつながりをもった活動もされています。なかなかできることではないと思います。

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(伊達さんが文章を書かれた松江市のPR絵本『雨粒御伝(あまつぶおんでん)絵本 雨の降る都(まち)』の一部。松江はほんとうに雨や曇りの日が多いのだそうです。)

【 縁雫(えにしずく) 松江の雨は縁を運ぶ | 水の都松江 松江観光協会 公式サイト 】

 伊達さん、いろいろご家族の事情で忙しかったそうですが、これから、また、翻訳に一層力を入れて取り組まれるそうです。ご活躍が楽しみです。今度は、お酒を飲みながら話がしたいね、と言いながら別れました。

 では、コラム再録、後半をどうぞ。

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翻訳家、伊達淳さんと。

    伊達さんとは昨日が初対面でした。お住いのある松江から、東京の出版社回りをするために上京されるというので、お会いしたのですが、とても初対面とは思えず、二時間半もの間、二人で翻訳にまつわる話をノンストップでしゃべりまくりました。楽しい時間でした。

    伊達さんのプロフィールは下に書きましたが、翻訳がやりたくて会社を辞め、外大に入り直したことだけでもすごいのに、自分の訳したい本を出版するために、出版社を作ってしまったのですから、その翻訳への情熱には驚くばかりです。

    2011年のことですが、この話を伊達さんのブログで知ったわたしは、面識もないのに、自分のコラムへの寄稿をお願いしたのでした。その時の原稿を、ご本人の許可を得て二回に分けて再録したいと思います。

    読み返すたびに翻訳に携わる者として、胸が熱くなります。

 

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冬景色@東京

    東京には変てこな景色がある。

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    これは昨日の昼ごろ。そびえるのは文京シビックホール。屋根に宇宙船が着陸してるみたいだ。ビルの間から見える白いメロンパンみたいなやつは東京ドーム。イチョウの枝に残る葉がきれいでした。この近所の書店に「BOOKMARK 06」をもらいにいったのですが、まだ届いていなかったみたい。

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