訳したかったのに、訳されてしまった本シリーズ、第?弾!
『森のおくから ── むかし、カナダであった ほんとうのはなし』(レベッカ・ボンド作、もりうちすみこ訳、ゴブリン書房)が発売されました。
これ、好きな絵本です。原書の表紙。
続きを読む訳したかったのに、訳されてしまった本シリーズ、第?弾!
『森のおくから ── むかし、カナダであった ほんとうのはなし』(レベッカ・ボンド作、もりうちすみこ訳、ゴブリン書房)が発売されました。
これ、好きな絵本です。原書の表紙。
続きを読む★作者(=翻訳者)と物語や登場人物との距離を、原文に沿って、あるいは原文の意図をくんで、近づけたり遠ざけたりすることが、文体を決めるひとつの要素ではないかと思います。(2017年09月11日「再」再録)★
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この回でとりあげた『フェリックスとゼルダ』の帯。
「史上最強の楽天家」というコピーは、使えそうで、なかなか使うのがむずかしい表現だと思います。これは版元のあすなろ書房さんが考えたものです。表紙のパステルグリーンの色使いもそうですが、ホロコーストの話だとは一見思えません。そのミスマッチが狙いです。じつは、こうした装幀やキャッチコピーも、作品の文体から受ける印象が、色使いや言葉につながっているのではないでしょうか。
続きを読む★文章の内容だけでなく、文体という得体のしれないものが、翻訳という行為を通じてなお読者に伝わる不思議。いや、伝わるのか? というお話です。(2017年09月10日「再」再録)★
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文体論はむずかしい。
訳文の文体は、日本語なのですから、そういう意味では翻訳者の文体なのですが、でも、原作者の文体の一部は日本語に移るところが面白い。
お断わりしておきますが、文体論なんて何ひとつ学んだことがないので、全部自己流による分析です。良い子は真似しないでください……。
続きを読む★欧米の人は、名前や地名の読み方にさほどこだわりがないようで、作者から「好きに読んでくれ」なんていう返事が帰ってくることもしばしば。日本人がこれほど名前の発音にこだわるのも、日本語のカタカナが表音文字だから。文字にしてしまうと読み方が一通りに定まってしまいます。アルファベットは、ある程度音は表わすものの、読み方が一つではないので、便利といえば便利、不便といえば不便です。(2017年09月09日「再」再録)★
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固有名詞の表記はほんとうに悩ましい問題です。
今、翻訳中の小説は、山の話だということは、以前も触れましたが、まずは「エヴェレスト」か「エベレスト」か、で悩みます。「エベレスト」のほうが日本人にはなじみがありますよね。さて、どうしたものか。いやいや、チベット語なら「チョモランマ」、ネパール語なら「サガルマータ」でしょ。
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月曜日は川越の絵本カフェ「イングリッシュブルーベル」さんで、古典児童書を読む会がありました。課題本は『若草物語』。
写真は福音館版の表紙(イラストはターシャ・テューダー)と、作中にも登場するブラマンジェ。おいしかった。
続きを読む★「役割語」、とても大切な考え方です。一方で、あえて役割語を使わないことも、作品の質を高めるのにとても大切だとわかります。いやあ、言葉はおもしろい。(2017年09月05日「再」再録)★
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翻訳、とくに物語中のせりふの翻訳に関しては、この「役割語」という考え方は大変有用です。ステレオタイプと思われるかもしれませんが、ある意味、言語というのはステレオタイプであるがゆえに、意志の疎通が図れるのです。
ただ、金水さんのこの著書は、そのステレオタイプを破るタイミングや意味を解説してくれているのがすぐれたところでしょう。主人公には「役割語」を使うな、という主張には、なるほど、と膝を打ちたくなります。ん? これ、ステレオタイプの表現か? いやいや……。
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★この後、訳書の原作者としては、『エベレスト・ファイル』の原作者、マット・ディキンソンさんにお会いすることができました。こうして作家の話を聞くと、ああ、やっぱり自分は作家にはなれないなあ、と思うのです。(2017年09月04日「再」再録)★
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外国の作家さんの講演会は、そう頻繁にあるわけではありませんが、聴きにいくとなかなかおもしろく、刺激を受けます。今まで行ったのは、ダニエル・キース、ジェフリー・アーチャー、ショーン・タン、そして、この時のデイヴィッド・アーモンド。自分の訳書の原作者としては、ウォルター・ワンゲリン・ジュニア、エイダン・チェンバーズ各氏の講演も聴くことができました。
"Skellig" は、アーモンドさんの児童文学作家としてのデビュー作ですが、いきなりカーネギー賞を受賞しました。
これは、我が家にある原書です。印象的なカバー絵ですね。写真に撮ろうと思って引っ張りだしてみたら、中にこの本を貸していた編集者さんからの返却時のメモが入っていました。うーん、なつかしい。
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