……わたしのした質問の話が載っているのを発見。うれしいやら、恥ずかしいやら。
Vince Vawter さんのホームページの記事です。( Foreign Translators of ‘Paperboy’ Are Up to Snuff - Vince Vawter - Paperboy Vince Vawter )
質問の話は、以下の過去記事参照。
ほかの国の翻訳者も質問してるんですねえ。なんか連帯感を感じてうれしい。しかも、わたしの質問を、"my favorite" と言ってくれてるのでよけいに。別に、質問が一番好きと言われても、とは思いますが(笑)。
Vawterさんの記事のタイトルにある "up to snuff" は、「申し分ない、良好な」という米口語のようです。「海外の翻訳者はがんばってるぜ」って感じでしょうか。snuff は、本来、今回わたしがした質問の中身と関係する「嗅ぎタバコ」のことですから、Vawterさん、かけことばのタイトルにしてます。さすが作家。
最後の一行もしゃれてます。わたしが"Garrett"をネットで調べると、嗅ぎタバコはさっぱりヒットせず、ポップコーンばっかり出てきた、という話を受けてのことです。
ん? ここまで書いて気がついたんですが、口の中に入れてるんだから、「嗅ぎタバコ」じゃなくて、「噛みタバコ」じゃないのか? snuff じゃなくて chewing tobacco だろ。この前調べた時も、Levi Garrett は chewing tobacco のブランドって載ってたぞ。
と、思って調べたら、「噛みタバコ」はクチャクチャ噛む chewing tobacco のことですが、「嗅ぎタバコ」には、文字通り鼻から吸うやつと、上の歯茎と唇のあいだに挟んで歯茎からニコチンを吸収するタイプの American snuff 、湿性嗅ぎタバコと称するものがあるらしいのです。ということは、この話に出てくるのは、この American snuff 、つまり、「嗅ぎタバコだけど口の中にいれるやつ」らしい。ああ、ややこしい。でも、この記事に気づいてなかったら、「噛みタバコ」のままだった。あぶない、あぶない。しかし、日本の読者は、口ん中入れてるのに「嗅ぎタバコ」だと誤訳と思われないかなあ……。
Vawter さんの記事の最後の一行はこうなってます。
Moral of this story : Never dip snuff and be careful how you Google!
この話の教訓:歯茎に嗅ぎタバコは塗るな。そして、ググり方には気をつけろ!
ごもっとも。
あ、"dip" は、まさしく「嗅ぎタバコを歯茎に塗る」という意味らしいです。
(M.H.)