翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

浦和レッズ、阿部勇樹選手引退会見

 レッズからのメールで、今日、19時から重大発表の連絡が来ていたので、まあ、たぶんそうではないか、と思いながら、テレビにYouTubeをつないでスタンバイ。阿部ちゃんの引退会見を1時間、じっくりと見ました。

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 いや、ほんとにこの人は、なんて人間ができてるんだ、と何度思ったことか。オシム、ミシャと、世話になった監督への言及は予想できたが、いちばん世話になった人は、という質問に、レッズのマネージャー、水上さんの名をあげて涙を流すとは、もう、こっちの涙腺も崩壊ですよ。

 

 これは、今年5月、第13節のホーム仙台戦の試合後の挨拶。阿部ちゃんのフリーキックをゴール真裏から生で見られました。すばらしい弾道。そう、阿部はジェフの時にあれだけFKを決めていたのに、レッズに来てからは、俺が俺がという蹴りたいやつがたくさんいるんで、遠慮してか蹴らなくなったんだが、ずっと、阿部に蹴らせればいいのにと思ってました。

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 一緒に写っているのがユンカーとザイオンというのも、なにか象徴的な一枚です。

 

 阿部の思い出はたくさんあるけれど、まずは南アフリカのW杯の時の活躍。あの時のボランチ阿部の活躍がなかったら、予選リーグ突破はなかった。チームMVPはまちがいなく阿部だったと思う。そして、その活躍が認められてレスターへの移籍直前、駒場での試合に自分は出場していないのに、サポーターへの挨拶で1時間近くかけてグラウンドを一周した姿。それを見ながら、ああ、きっとまた浦和に帰ってきてくれる、と思ったものです。そして、埼スタで、「つぎは勝つから!」と、北ゴール裏にむかって叫んだときの阿部。

 

 金と時間をかけてサッカー見て、なにがおもしろいんだと言われることもあるけれど、基本的には人間を見にいっているんだ、と阿部のような選手がいると思います。

 今季は、ホーム埼スタの試合はあと二つ。ACL圏内はむずかしくなったけれど、両方とも阿部のユニ着て行きます。

 

(M.H.)