翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

埼スタに声がもどってきた!

 先週の水曜日、8月10日はルヴァンカップ準々決勝第2戦、対名古屋グランパス戦でした。2年以上ぶりの声出しOK(ゴール裏だけですが)の検証試合。

 ほんとに久しぶりにチャントしました。新しいチャントは覚え切れていないが、いやあ、気持ちよかった。いつもは選手のウォームアップ時から声を出すのだけれど、この日はなし。

 選手の入場に合わせ、満を持して「浦和レッズ」コールから「サロコンテ」。しびれました。

 検証試合ゆえ、ゴール裏は二分の一ですが十分の声量。指定席は声出し不可、収容人員の半数までだったので、2万3千くらいの観客数でした。ゴール裏は試合が始まると飲食不可。アルコールはもちこみ禁止でした。

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『スラムダンク』熟読中。

 今さら、という感じもしますが、現在『スラムダンク』熟読中であります。これからとりかかる某作品がバスケ物なので、ちょっと予備知識を入れようと思って。

『ブライアーヒルの秘密の馬』を共訳した澤田亜沙美さんから借りた『スラムダンク』ですが、澤田さんがアメリカ滞在3年を経て帰国して、ようやく読みはじめました(笑)。

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『冬の蕾 ベアテ・シロタと女性の権利』を読む

『冬の蕾 ベアテ・シロタと女性の権利』(岩波書店)は、日本国憲法の草案づくりにたずさわったアメリカ人女性、ベアテ・シロタ(Beate Sirota Gordon、1923-2012)と日本、日本国憲法との関わりを描いたマンガです。作者は、わたしも学生のころよく読んでいた樹村みのりさん。樹村さんの線は大好きです。

 一部の改憲論者は、今の憲法を押しつけと言いますが、たしかにそういう側面もあるでしょう。しかし、戦後、日本人だけで憲法を作りなおしていたら、現行憲法ほど民主的な憲法はできなかっただろうことが、この作品からもよくうかがわれます。また、まだ若い女性だったベアテ・シロタさんが起草にかかわったからこそ、理想をかかげた条文ができたことも描かれています。

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『日本児童文学 7・8月号』は、ホラー特集

 しばらく更新を怠っていたのは、

1. 毎日暑くてぐったりしていたから、
2. 参院選後の統一教会問題とそれに対する政府与党の対応にげんなりしていたから、
3. ウクライナで相変わらず人が死んでいてやりきれなかったから、
4. ミャンマーでの……

とまあ、うんざりする話ばかりで、なにを書いても暗くなるばかりだったからです。

 

 気を取り直して、本や翻訳関係のことを書いていきましょう。

『日本児童文学 7・8月号』は、特集が「ホラー? horror?! ホラー!」。ホラーブックガイドが掲載されているのですが、その中の「②戦後の名作」のくくりで、拙訳『真夜中の電話 ウェストール短編集』も紹介してもらいました。

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『モナのとり』

『モナのトリ』(サンドラ・ポワロ=シェリフ作、水橋はな訳・書き文字、新日本出版社)を訳者の水橋さんから送っていただき、読みました。

 フランスにやってきた難民の女の子の話。表紙に描かれている黒い鳥が、難民の人には一人一羽ずつ、いつもいっしょにいますが、この、鳥がいなくなる日は、さて……。

 判型はそれほど大きくないし、右のページはカラーなのですが、左のページには活字と白黒の線画、書き文字が入っています。面白い構成の絵本。線画は細かく、書き文字も小さめなので、よく見ようと思うと、自然とページの中に入っていく感じがします。ドーンと迫ってくる絵本もいいけれど、この絵本のように、ページの中にこちらから入って読む感じのものもいいですね。

 書き文字は、訳者の水橋さんの字だそうです。書き文字はやったことないなあ。書いてみたいけど、まあ、この字じゃ採用されないか……。

 

 日本でも、ウクライナ難民(避難民)の受け入れが始まり、クルドの人たちの認定が進みそうだという話もあります。もっと受け入れてもよいと思います。こういう本で、わたしたち日本人も、自分の身の回りに起きるかもしれないこととして、少し想像を働かせられるんじゃないでしょうか?

 今、タイムリーな絵本です。

 

 水橋さん、ありがとうございます。

www.hanmoto.com

(M.H.)

 

「投票お疲れ様でした。」、『日本国憲法(童話屋)』

 以前、『ぼくは川のように話す』を扱ってくださっている全国書店紹介で紹介させていただいた、福岡・西戸崎にあるコーヒー屋さん、「Sleep Coffee and Roaster」、併設の書店「ナツメ書店」さんの毎朝のYouTube動画、今日、7月11日(月)のものです。

www.youtube.com

 

 店主ご夫妻の、おだやかで、力まず、しかし説得力のあるお話です。いつものとおり、ご主人のコーヒーの入れ方+選挙の話、続いて、奥様の書籍紹介、この日は憲法関係です。やはり、おだやかな語り口で憲法の条文も読んでくださっています。

 毎朝、アップされるお二人の動画は、デトックス効果ばつぐんなのですが、今日は効果倍増、そして、少し前を向けます。昨日の選挙結果によろこんでいる人も、残念がっている人も、ぜひ、見て、聞いてほしい。

 

 

 奥さん(苗字が「奥」です)ご夫妻、ありがとうございました。

(M.H.)

 

冷静に投票を。

 昨日の安倍元首相の殺害事件には、心底、仰天した。この事件の背景はまだよくわかっていないので、軽々に物を言ってはいけない。また、選挙前日に追悼番組を放送するNHKはどうかと思う。これが、投票行動に影響しないわけがないので、月曜日以降に延期することを求めます。

 いつも100人から200人くらいの人が読んでくださっている当ブログですが、昨日の「自公維に投票しない理由」という記事は、7500人を超える方が閲覧してくださって、びっくり。ちょっと怖くなりましたが、それほど、だれに投票するか、あるいは、投票しないか、自分なりに理由を探していらっしゃるのだろうと推察します。

 すべて、専門家ではない、一有権者としての意見です。まちがっているところもあるかもしれませんが、もっと多くの人が、SNSでも、冷静に、あくまで冷静に意見を交換する雰囲気ができればいいのに、と思います。

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自公維に投票しない理由

 一昨日とりあげた、川名潤さんの選挙ポスターの別バージョン。

 LDPは、自由(Liberal)でも、民主的(Democratic)でもなくなってしまった政党(Party)、自民党の頭文字。

(#投票ポスター2022、川名潤。一昨日の記事にイラストレーターさんの各種選挙ポスターへのリンクあります。)

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選挙に行こう。

#投票ポスター2022 より、川名潤さんのポスターです。「投票ポスター2022」は、いろいろなイラストレーターさんのポスターがあります。使い方については下のリンクを参照してください。

 装幀家の川名潤さんは、昨日アップした「BOOKMARK 緊急特集2022」で、ご自身が装幀した『理不尽ゲーム』(サーシャ・フィリペンコ作、奈倉有里訳、集英社)を紹介しています。

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