7月11日(水)の首記イベントには、たくさんの方がご来場くださって、ありがとうございました。とても楽しいひとときでした。
さくまさんの司会が、いい具合に肩の力がぬけていて、とてもしゃべりやすかったです。
印象に残っているのは、スペイン語の宇野さんは、スペインのほかに中南米の20カ国あまりが守備範囲で、まだまだ開拓できそうなこと。でも、子どもの本、というか、文学の歴史が浅い国が多くて、情報も現地に行ってトランクいっぱいに本を買ってくるとか、そういうご苦労もあるようで、英語とはだいぶ事情がちがうのだということが改めてわかりました。
一方の若松さんは、ドイツ語というドイツ一国が対象範囲になる言語ですが、ドイツ人の気質というか、細かい書き込みで分厚い本が多い、みたいなお国柄の話は面白かった。また、改訳の話も興味深かったです。
お二人のように、その言語の翻訳者の数が少ない国や地域とちがって、わたしのように英語の本を探している翻訳者はそれこそごまんといるので、なかなか大変です。それに、有名な賞の受賞作は、きっとエージェントから出版社に話が行ってると思うので、わたしは落ち穂拾いじゃないですが、各賞の次点作とか、新しい作家の2作目、3作目あたりとか、オーストラリアやカナダなどに注目しています。ただ、最近、読書スピードがガタ落ちで、本の山が増えるばかり……。
でも、時々、こういう会に出ると、ほかの翻訳者さんや編集者さんから元気をもらって、また頑張れます。翻訳は一人の作業だけど、仲間はたくさんいることを、改めて確認できました。
みなさん、ありがとうございました。
(M.H.)