この8月18日から21日まで、IBBY(国際児童図書評議会)の2年に一度の総会が、ニュージーランドのオークランドでひらかれています。
『ハーレムの闘う本屋』が2016年度のIBBYオナーリストに推薦されたので、招待状はいただいていたのですが、残念ながら諸般の事情で参加できませんでした。
1951年から始まり、隔年開催で今年で35回目となるIBBYの世界大会は、毎回さまざまなテーマを掲げて、世界中から識者を呼んでの講演や、国際アンデルセン賞やオナーリストの発表などが行なわれています。
今回のテーマは、
1. Global, local and indigenous literature
2. Diverse literary forms and formats
3. Engaging readers
とくに、第1のテーマは子どもの本の翻訳に携わる身としては気になるところです。文学は、言語や文化が異なっても受け入れられるものでありながら、同時に、作家はそれぞれの国や地域の独自性を作品に反映することを求められます。
自分がどのような作品を翻訳したいと思うか、少し考えてみると、英語(わたしの場合は)で読んでも共感する作品、つまり、わたしの心を動かしたという意味では原作が global であることと、同時に、今まで読んだことのなかった作品、とくに、その土地や時代特有の物語で、日本の今に生きていては知り得ない世界(ファンタジーも含め)がそこに展開されていること、つまり、local で indigenous である作品を選んでいるように思います。
どんな講演が行なわれ、どんな議論が交わされたのか、興味深いところです。
今回の世界大会のウェブサイトは、とても丁寧に作られています。ニュージーランドの観光案内も詳しくて、やっぱり行けばよかったかなあ、とちょっぴり後悔。( IBBY Congress )
いやいや、可愛い生徒たちの相手もしないとね。それに、おかげで今日は埼スタで、川崎との首位決戦を応援に行けますから。
(M.H.)