6回目となる日本翻訳大賞、推薦は1月末まで。
昨日の勉強会でみんなにきいたら、だれもまだ推薦していませんでした。そんなことではいけません。海外文学をもりあげるために、ぜひ、好きな作品を推しましょう。
写真は昨年、第五回の授賞式の様子。
かくいうわたしも、迷った末、ようやくさっきこちらの作品を推しました。
これ、すごい物語です。そして、杉田七重さんの翻訳がとてもナチュラルで、リズミカル。壮絶で特異な話なので、もっとおどろおどろしい感じに訳されているかと思いきや、簡潔で、奇をてらわない翻訳です。
原書でも読んでいるのですが、原書は読むのに少し苦労しました。18世紀、スコットランドの沖合にあるセント・キルダ諸島が舞台で、船に乗って上の原書の表紙絵にあるような巨大な岩に、海鳥を獲りに行った少年と男たちが置き去りにされる話なのですが、なにせ、そういう状況はもちろん見たことも聞いたこともないわけです。そこでくりひろげられる、『十五少年漂流記』と『蝿の王』を彷彿とさせる物語を英語で読むと、いったいどうなってるんだ、こいつらなにやってるんだ、この鳥はどんな鳥だ……、と、情景を想像するのが大変な読書だったのです。
ところが杉田七重さんの訳は、まあ、なんと読みやすいことか。するすると読み進められるのに驚きました。
原作者のマコックランは、この作品で、二度目のカーネギー賞を受賞しました。そう、これ児童書・YA扱いなんです。イギリスはこういうの、好きだよなあ。そして、わたしも好きです、こういうの。
じつは、この作品がきっかけで読んだ、セント・キルダを描いた絵本のもちこみが成功して、夏前に出せると思います。その話は、いずれまた。
みなさん、翻訳大賞、推薦しましょう!
↓ こちらから推薦できます。
(M.H.)