翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

『ぼくは川のように話す』(新刊予告)

 訳本の新刊予告です!

『ぼくは川のように話す』(ジョーダン・スコット文、シドニー・スミス絵、拙訳、偕成社)、7月14日発売。文を書いているのは、カナダの詩人ジョーダン・スコット。彼の吃音者としての子どものころの経験を詩に綴ったものに、もう、天才としか言いようのない、やはりカナダの画家、シドニー・スミスが絵をつけています。

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  すばらしい表紙です。シドニー・スミスの光のとらえ方は独特。この絵、逆光ですよね。主人公の少年のまわりの白い波や水しぶきと、肩や髪に当たる光や、白い川面の反射で、陰になっているのにはっきりわかる少年の顔……。絵本の表紙が逆光の絵というのはめずらしいんじゃないでしょうか? というか、絵本で逆光の絵はあまり使われない、というか、描けないんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。

 

 原書のこの表紙を見て、すぐにジャケ買いした本です。訳させてもらえることになって、どれだけうれしかったか。題字を書いてくださったのは、見る人が見ればわかると思いますが、荒井良二さんです。下の写真が原書の表紙なんですが、英語の書き文字の雰囲気が荒井さんのタッチと重なるところがあって、でも、やっぱり荒井さんの字はいつもの荒井さんの字だとわかるので……。うまく表現できませんが、うれしい。

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 下の版元ドットコムのリンクから、ほかにも見開き2箇所が見られます。ぜひ、見てやってください。

www.hanmoto.com

 

 発売は7月14日。どうぞよろしく。

 

(M.H.)