翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

Zoom その後

 うちの近所に、おいしいパン屋さんがあるのですが、そこも「Zoom」というお名前でした。ここのパン、ほんとおいしいんです。種類も豊富だし。我が家の朝は、いつもここのパンだし、週に一度は昼にここのパンを楽しんでいます。お近くの方はぜひ。

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 それはさておき、今週は月、火と、勉強会をzoomでやり、木曜には塾の授業をzoomでやり、なんだか、ものすごくITリテラシーが上がった気がする。自己満足だけど。

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『独裁政治とは?』

『独裁政治とは?』(文・プランテルグループ、絵・ミケル・カサル、訳・宇野和美、あかね書房、2019)を読みました。

 スペインでフランコ独裁政権が倒されたあと、1977年に出た本のテキストに、新しくイラストをつけた絵本で、2016年ボローニャ・ラガッツィ賞ノンフィクション部門最優秀賞受賞作。

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 昨年訳した『キャパとゲルダ ふたりの戦場カメラマン』でスペイン内戦のことを少しかじったので、その後のフランコ独裁、そして、その後の民主化が少し身近に感じられていたところでした。

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『コピーボーイ』4月25日(土)朝日新聞書評

 今朝の朝日新聞、「子どもの本棚」に、さくまゆみこさんが『コピーボーイ』(ヴィンス・ヴォーター作、拙訳、岩波書店)の紹介を書いてくださいました。「若い読者にも、困難を乗り越えて未来を信じる力を与えてくれそうだ。」とあります。さくまさん、ありがとうございます!

 朝日をとっていない方は、たぶん、しばらくすると、ウェブで読めると思います。今は有料記事だけだと思いますが。どうぞよろしく。

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 そして、一緒に紹介されている本や記事を読んでみると、これが、面識のある方ばかりでびっくり。

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Zoom!

 Zoom は、マツダの宣伝で Zoom Zoom と使われているように、「ブーン、ヒューン」みたいな意味もあれば、ズームレンズのズームの意味もあるのだけれど、今や、インターネットの会議ツールの方が有名かもしれない。

  4月に入り、コロナの影響で、塾の授業が Zoom になり、翻訳勉強会も Zoom でやることになりました。すでに、何回か使ってみて、不思議な感じがしています。まあ、生徒たちも勉強会のメンバーも、すでにリアルで会って顔を知っているということもあるのでしょうが、画面にこっちむいた顔が並んでいると、なんだかリアル授業より親近感を感じるのは自分だけだろうか?

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(少し前に撮ったもの。いつもの散歩コースにて。中学校の入学式に親は出られなかったのでしょうか。桜の下で親子で記念撮影。)

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「BIG ISSUE」届きました。

 ホームレスの人たちの自立を助けるための雑誌『The Big Issue』の4月1日、15日号の2冊が届きました。インタビューは、グレタ・トゥーンベリさん、スティーヴ・マックィーンさん。

 去年は都内に出るのが週一になり、ほとんど買ってなくて、思い出して3月に、いつも買ってた水道橋東口に行き、いつもの方から買ったのでした。このコロナ騒動で人出がへると、売り上げも落ちるだろうと思っていましたが、今はその緊急応援企画として、自宅配達で3か月、6冊がネットで注文できます。

www.bigissue.jp

 

 4月5日号は、「気候危機に」という特集。ビッグイシューらしく、まっすぐで、でも、きちんとデータも出して専門家の話も収録した編集です。

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 ぜひ!

 

(M.H.)

 

新刊紹介『兄の名は、ジェシカ』

 16日発売の訳本、『兄の名は、ジェシカ』の見本が届きました!

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 原作とまったくちがうテイストの装幀ですが、すばらしい。ドキドキします。でね、カバーをはずして表紙を見たり、扉や目次のデザインを見ると、これがまたいい! でも、あんまりここで見せてしまうと、実際に手にした時の喜びが半減するので、やめておきますが……。

 装幀は、城所潤さん+大谷浩介さん(ジュン・キドコロ・デザイン)、イラストレーションは一乗ひかるさんです。かっこいい本にしてもらって、ありがとうございました。

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スーパームーン

 今日はスーパームーンらしい。昨夜、ベランダから見た月も相当大きかった。

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 ということで、数日前に届いた見本です。10刷です。ありがとうございます。

『星の使者──ガリレオ・ガリレイの生涯』(文・絵/ピーター・シス、手書き字/大川修、拙訳、徳間書店)。

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ジョン・ボイン主催の子ども短編コンペティション、無事終了!

 先日のエントリーで紹介した、アイルランドの作家、ジョン・ボイン氏が提唱した、子どもたちの自作短編のコンペティション。その後、どうなったかというと、あっという間に6千通の応募があり、あわてたボイン氏は、締め切り前に打切りを宣言。

 ところが、それに大ブーイングが起こり、あわてて審査員を増やして再開……。という経緯があり、無事終了。年齢別の最優秀賞と、優秀者がアイリッシュ・タイムズ紙で発表されました。

 いいなあ、こういう企画。

www.irishtimes.com

 

   上のリンクから年齢別最優秀賞の3作が読めます。

 

 それにしても、彼の地の子どもたちの創作意欲はすばらしい。これ、別に、先生が強制して書かせてるわけじゃないと思う。そもそも、自宅待機だしね。応募した子どもたちの中からきっと、アイルランドを背負ってたつ作家が生まれると思います。

    わたしは、17歳の女の子が書いた、"The Little Red Balloon" という詩ががいいなあ、と思いました。

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 ボイン氏のコメントから、印象的な締めのフレーズを。

「だれも自分の想像力から2メートルはなれておく必要はないし、ひらめいたアイデアから自己隔離なんてできません」

 

(M.H.)