翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

『お日さま おそい みんなも おそい』

 今日も絵本の紹介です。

『お日さま おそい みんなも おそい』(フィリップ・C・ステッド文、エリン・E・ステッド絵、金原瑞人訳、カクイチ研究所/ぷねうま舎)

 あんまりきれいに写ってませんが、タイトルや著者・訳者名は箔押しです。

 原作者は『エイモスさんが かぜを ひくと』でコールデコット賞を受賞しているステッドさんご夫妻。動物たちの月夜の冒険、とまでも言えない冒険の話。絵がやさしい。やさしいというか、うん、やさしい。火曜日に紹介した『おばあちゃんのにわ』2作のどちらともテイストが異なる画家の絵です。当然ですけど。

 今日が発売日らしい。

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こちらも、『おばあちゃんの にわ』

 先日、この月曜日、6月19日に刊行された、拙訳『おばあちゃんのにわ』を紹介しましたが、じつは、5月に横山和江さん訳の同タイトル『おばあちゃんの にわ』(ドーン・ケイシー文、ジェシカ・コートニー・ティックル絵、横山和江訳、出版ワークス)という絵本が出版されています。

 出版時期が近かったために、同じタイトルの絵本が出ることを知らないまま、日本語タイトルを決めていました。こういうことがあるんですね。

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『子どもの読書を考える事典』(朝倉書店)

 5月に刊行された『子どもの読書を考える事典』(朝倉書店)が届きました。

 この本は、「つくる」「読む」「つなぐ」という三つの視点から、子どもの本と読書についてさまざまな人の考えを集めた事典です。詳しくは以下の版元ドットコムのリンクから、目次や一部のページが読めますので、ぜひ。

 目次を見ると、読みたくなるはず。だいたい、1項目見開き2ページで完結のところが多くて、コンパクトにまとめられています。以下の版元ドットコムの紹介ページで、目次がすべて読めます。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784254680263

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オーストラリア学会シンポジウム

 昨日、6月17日(土)の午後、みなとみらいにある神奈川大学のキャンパスで開かれた、オーストラリア学会の第34回全国研究大会の第1日目、豪日交流基金助成シンポジウム「オーストラリア児童文学と日本」にお招きいただき、ガース・ニクス、モーリス・グライツマン、二人のオーストラリア人作家の拙訳作品について話してきました。

 学会関係者のみなさん、発表の機会をいただき、ありがとうございました。好きな作品を訳しているだけで、比較文学的な視点に乏しい自分にはとても貴重な時間で、刺激にもなりました。

 また、わたしにとってはとてもうれしい偶然がありました。

 

(神奈川大学の新しい校舎はとても近代的。)

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新刊予告『クロスオーバー』7月12日刊行

 来月出る訳書です。岩波書店のYAレーベル、STAMPBOOKSから、詩物語形式の作品『クロスオーバー』が刊行されます。

 YA向けの詩物語を多く発表しているクワミ・アレグザンダーの2014年の作品。とりあえず、このポップなカバー絵をお見せしたくて! 『兄の名は、ジェシカ』でもお世話になった一乗ひかるさんの絵です。かっこいい。

 もう予約受け付けてます。

https://www.iwanami.co.jp/book/b628045.html

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新刊絵本『おばあちゃんのにわ』

『ぼくは川のように話す』のペア、ジョーダン・スコット(文)とシドニー・スミス(絵)の新しい絵本が、偕成社より、6月19日に発売されます。

 タイトルは『おばあちゃんのにわ』。タイトル文字は、今回も荒井良二さん。

https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034253908

↑こちらの偕成社さんのリンクから、中のページが少し見られます。

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翻訳勉強会、欠員募集【募集、いったん停止します】

5月23日追記

【とりあえず、希望者数名の方から連絡がありましたので、いったん募集停止します。連絡くださった方には順番にこちらからメールを送りますので、少々お待ちください。

 また、SNSで拡散してくださったみなさん、ありがとうございました。】

 

 川越翻訳勉強会に欠員が出ましたので、参加者を1名募集します。

 以前は川越の絵本カフェ、「イングリッシュブルーベル」さんでひらいていたので、「川越」の名がついていますが、現在はzoomで行っていますので、お時間さえ合えば、どこにお住まいの方でも参加可能です。

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開催予定日:隔週月曜日、午後2時〜4時。

 参加資格:とくになし。

 テキスト:基本的には原田の訳書の原作、または英語圏の現在のYA・児童書作品

 今のところ、コロナがおさまっても、zoomでのリモート開催を継続し、年に何度か、川越でリアル勉強会(懇親会?)をひらこうかと思っています。川越から遠いところにお住まいで、リアル勉強会に参加できない方も、それを了承していただけるなら参加受け付けます。

 現在の参加者は9名(うち海外在住2名、関西在住2名)。

 

  興味のある方は、このブログのメールアドレス、

   honyakushanoheya@yahoo.co.jp 

 までお問い合わせください。

 

 順番にお返事、詳細を確認していただいて決定します。

 

 どうぞよろしく。

(M.H.)

 

レッズ、アジアチャンピオン!!

 5月6日(土)は、ACL決勝2ndレグ。1−1のドローで敵地サウジアラビアから帰ってきたレッズは、ホーム埼スタで1−0とアルヒラルを完封。みごと三度目のアジアチャンピオンに輝きました。

 リーグ優勝はまだ1回しかないのに、アジア制覇は4度決勝に臨み、3度優勝。ほんと、不思議なチームです。

 

 6時キックオフなのに、1時ごろにすでに美園から埼スタに続く道はこの人出。ま、これを撮ってる自分もここにいるんですが。知らない人にはなんのこっちゃですが、自由席に入る人を整理するために、30年かけて整備されたシステムがありまして、昔はテントはったり、テープで紙をはったりしてた時代から、今はシーズンチケットホルダーの事前抽選で順番がわかっていまして……。長くなるのでやめときます(笑)。

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御礼、上野の森ブックフェスタ

 今日は快晴の中、上野公園で開かれた上野の森ブックフェスタで、JBBYのみなさんと一緒に、訳書の販売・サイン会に出てきました。コロナであまりイベントが開かれなかった時期が長く続きましたが、ようやく、読者のみなさん、出版社・翻訳者のみなさん、久しぶりの友だちと対面でお話でできてとても楽しかったです。

 

 それにしても、かなりの人出で、児童書出版社がずらりとならんだテント村にすごい人だかり。前に出た時より人が多かった気がします。本の売れ行きもよかったんじゃないでしょうか。

『ぼくは川のように話す』は、すでに図書館などで借りて読んでいる人が買ってくださるパターンが多くて、10冊以上売ったと思います。吃音者ではないけれど、とても共感するところがある、とおっしゃっていた若い男性のお話が印象的でした。

『春のウサギ』は原書をもっていったのですが、熱心に質問してくれる高校生の女の子がいました。将来はぜひ翻訳者になってほしいなあ。

 

 やはり対面はいいですね。また機会があれば、と思います。

 みなさん、ありがとうございました。

(M.H.)