翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

「日本児童文学」11・12月号  特集「森へ川へ」

「日本児童文学」の11・12月号がとどきました。特集が「森へ川へ」。おもしろい切り口です。

 写真集『ノースウッズ』で土門拳賞を受賞された大竹英洋さんのフォトエッセイ、木曽の森近くにお住まいで、翻訳家・JBBY会長のさくまゆみこさんの森についての論考、トム、ハック大好きで、ミシシッピまで行ったことのある、柏のハックルベリーブックスの店主、奥山恵さんの川についての論考、そのほか、気仙沼の森・川・海の話などなど、とても充実しています。

 わたしは、『ぼくは川のように話す』を訳した関係もあり、川についてのエッセイを書きました。この絵本の川はカナダの川ですね。ほかにも『コピーボーイ』のミシシッピ、そして、ウェストールの短編「真夜中の電話」に出てくるイングランドの運河のこともおりまぜて書きました。

 こうして、テーマをもらって訳書について書く作業は、新しい発見があっておもしろいです。カナダ、アメリカ、イングランド、川のちがいは、各作品の登場人物と同じくらい、いや、それ以上に作中で重要な役割を果たしています。

 

 

 

 書店、図書館で見かけましたら、ぜひ!

 

 奥山さんのハックルベリーブックスのHPはこちら。

【 http://www.huckleberrybooks.jp/ 】

 

 

 川は表紙絵にも、ほらこんなふうに使われて、作品のイメージを作るのに一役買っています。

(M.H.)