7月31日(月)に、川越の絵本カフェ「イングリッシュブルーベル」さんで、古典児童書を読む会がありました。課題図書は『たのしい川べ』。
『たのしい川べ』は、原作者のケネス・グレアムが息子さんに語ったお話をもとに作られた作品で、1908年出版。今回、わたしは石井桃子さん訳の岩波書店『たのしい川べ』を中心に読み、杉田七重さん訳の、西村書店『楽しい川辺』をちらちらと読みくらべていきました。
作品の内容自体もおもしろいのですが、今回は、翻訳に注目して感じたことを書いてみます。
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『たのしい川べ』は、原作者のケネス・グレアムが息子さんに語ったお話をもとに作られた作品で、1908年出版。今回、わたしは石井桃子さん訳の岩波書店『たのしい川べ』を中心に読み、杉田七重さん訳の、西村書店『楽しい川辺』をちらちらと読みくらべていきました。
作品の内容自体もおもしろいのですが、今回は、翻訳に注目して感じたことを書いてみます。
続きを読む先週の土曜、7月29日に、代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで、日本子どもの本研究会の全国大会があり、記念講演を依頼されて行ってきました。この大会、一泊二日で行われる、とても大規模なものです。
写真を一枚もとってなかったので、とりあえず、パンフレットの写真を。
ロビーにはわたしの訳書を展示してくださり、また、会場には300人くらいいらっしゃったそうで、みなさん、熱心に聞いてくださいました。ありがとうございました。
続きを読む『夜のあいだに』(テリー・ファン&エリック・ファン作、ゴブリン書房)が3刷になりました! 2019年に初刷が出ていますから、4年めに入っています。少しずつでも長く読んでもらえる本になってくれるとうれしい。タイトルの箔押しがきれい。
奥付というか、書誌情報はおもての表紙をひらいたところにあるのですが、この左にいる杖をついた人が物語の中に出てくるのですよ。こういうの、好きです。
(M.H.)
翻訳者による海外文学ブックガイド『BOOKMARK 2』の見本が届きました。小冊子で発行されてきた13号から20号、そして昨年、ウクライナ戦争がはじまった時の「戦争を考える」緊急特集号の内容が掲載されています。紹介文はすべてその本を翻訳した訳者が書いてます。
本が書店にならぶのは来週くらいからでしょうか。CCCメディアハウス発行、1600円+税。
刊行記念フェアのご案内。
1)7月28日〜 1か月程度
丸善丸の内本店3F(上りエレベータを降りた正面スペース)
2)8月上旬〜
紀伊國屋書店新宿本店2F「BOOK SALON」予定
だそうです。
8月8日の金原先生、三辺さん、オザワさんのトークショー@銀座教文館ナルニア国は、すでにチケット完売です。
金原先生と三辺さん、オザワミカさんの3人で始めたこの冊子の第1号の発行が2015年9月。それから20冊が発行されました。やあ、すごい。これ、全部、無料配布だったんですよ。
続きを読む7月16日(日)午後11時05分から放送された、NHK第1放送、「ラジオ深夜便・ナイトガイド」の中で、荻窪の書店Titleの辻山良雄さんが、拙訳『おばあちゃんのにわ』を紹介してくださいました。とてもていねいな紹介でうれしかったです。『ぼくは川のように話す』も合わせてお話しいただいています。シドニー・スミスの絵のことも、辻山さんの穏やかな口調で説明されると、いちだんと胸にしみます。
こちらの聴き逃し視聴サービスから、7月24日午前0時まで、インターネットで無料視聴できます。ご興味のある方はどうぞ。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=0324_07
この中で辻山さんは3冊の本をとりあげています。1冊目は、『ぼくの大林宣彦クロニクル』(森泉岳士著、光文社)、2冊目は『桃を煮るひと』(くどうれいん著、ミシマ社)。『おばあちゃんのにわ』はその3冊目、38分前後からです。
『桃を煮るひと』では、熱々のごはんでおむすびをむすんで食べる話がまるまる朗読されています。これ、いい文章。
続きを読む岩波書店のレーベル、STAMP BOOKS より、アメリカの作家、クワミ・アレグザンダーの詩物語『クロスオーバー』が本日発売です。どうぞよろしく!!
左が原書。訳書は一乗ひかるさんの装画でポップに仕上がりました。
バスケ大好きの双子の兄弟と両親、一家四人の日常、臨場感あふれるバスケの試合の様子、そして……。ヒップホップ調の詩形式のページと、少し落ち着いた語り口と、場面によって使い分けながら物語は進んでいきます。
おもしろいですよ。ストーリーと言葉のリズムを、ぜひお楽しみください。
続きを読む昨日、ツーリングをかねて、山梨県道志村の「もくめ書店」におじゃましてきました。バイク乗りには有名な道志みちですが、「道の駅どうし」からすぐ、川のほとりにある書店&カフェです。
店主の酒井さんは、丸善の津田沼店にお勤めだった時に、「はじめての海外文学」という海外文学を薦めるフェアを始めた方で、その後、このフェアは全国の書店にも広がり、イベントも開かれ……と、わたしたち海外文学の翻訳者は有形無形でお世話になってます。
いわゆる道志みちと言われる国道413号線。信号のほとんどない気持ちのよい道が数十キロにわたって続く、バイク乗りにとっては昔から有名な道です。昨日は朝5時半、小雨の中を出発、関越道、圏央道、中央道の相模湖インターで高速をおり、レインウェアをぬぎます。
続きを読むコロナ後、すべてzoomでの開催になっている勉強会ですが、昨日は久しぶりに川越勉強会のメンバーと対面での懇親会が、オリジナル会場である川越の絵本カフェ「イングリッシュブルーベル」さんでありました。
このカフェの2階の会議スペースを借りて勉強会を始めたのが2015年ですから、もう8年、通算160回開催してます。定員10名で、池袋での勉強会に分けたこともあり、メンバーは入れ替わりながら今も基本10名で運営しています。第1回から参加されている方もいますし、一番新しいメンバーは会員番号25番。
昨日も話に出ましたが、このカフェでの勉強会には、編集者や翻訳家の方、メンバーが文学フリマで仲良くなったアニメ大好きのアメリカ人女性などをお呼びして、テキスト研究以外に楽しいことがたくさんあった勉強会です。
続きを読む水曜日に、書評家の豊崎由美さんと翻訳家の三辺律子さんが、月刊 ALL REVIEWS で、『ペーパーボーイ』(ヴィンス・ヴォーター作、拙訳、岩波書店)をとりあげてくださいました。これがとってもいい対談で、自分で訳していながら忘れかけていたあちこちを思い出させてくれ、ニコニコしながら聞く、楽しい1時間半でした。
豊崎さん、三辺さん、ありがとうございました。
この本は、原書が2013年出版、アメリカの書評誌 "Horn Book Magazine" で見つけて岩波書店に持ち込んだ本です。訳書が出たのが2016年、7年たってもこうしてとりあげてくださるのは、ほんとうにうれしい。(しかし、豊崎さん、いつまでこの写真使うんだろう……。)
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56〜60冊目です。
(60)『おばあちゃんのにわ』
(ジョーダン・スコット文、シドニー・スミス絵、偕成社、2023年6月19日初版発行)
"My Baba's Garden" (2023, text by Jordan Scott, illustration by Sydney Smith)
カナダ・家族・絵本
〈オビ語録〉
「「ぼくは川のように話す」のコンビによる心温まる絵本」
「ぼくのおばあちゃんは、
大きな道のそばにある、
もとはニワトリ小屋だった家に
すんでいる。
カナダの詩人、ジョーダン・スコットの祖母との思い出をもとにした絵本。ポーランドからの移民で、あまり英語がしゃべれないおばあちゃんと「ぼく」は、身ぶりや手振りで、そして、さわったり、笑ったりして、いいたいことを伝えあいます。言葉にたよらない二人の親密さを描くシドニー・スミスの情感あふれる絵が、懐かしい記憶を呼びさまして胸を打ちます。」
タイトル文字は荒井良二さん、ブックデザインはアルビレオさん、編集は広松健児さん、印刷は小宮山印刷、製本は大村製本さんです。みなさん、ありがとうございました!
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