翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

もくめ書店 & 道志みちツーリング

 昨日、ツーリングをかねて、山梨県道志村の「もくめ書店」におじゃましてきました。バイク乗りには有名な道志みちですが、「道の駅どうし」からすぐ、川のほとりにある書店&カフェです。

 店主の酒井さんは、丸善の津田沼店にお勤めだった時に、「はじめての海外文学」という海外文学を薦めるフェアを始めた方で、その後、このフェアは全国の書店にも広がり、イベントも開かれ……と、わたしたち海外文学の翻訳者は有形無形でお世話になってます。

 

 いわゆる道志みちと言われる国道413号線。信号のほとんどない気持ちのよい道が数十キロにわたって続く、バイク乗りにとっては昔から有名な道です。昨日は朝5時半、小雨の中を出発、関越道、圏央道、中央道の相模湖インターで高速をおり、レインウェアをぬぎます。

 

 道の駅についたのが8時前。この時間、さすがにバイクはまだ2台だけ。浜松から来たZ900RSさんとおしゃべり。きれいなバイクですが、エンブレムがZ948RSとなっている。「ん?」z900が900cc以上あることは知っていましたが、「なんですか、このエンブレム?」と尋ねたら、正式な排気量948ccをエンブレムにしたものが売っているそうなのです。おもしろ。まあ、たしかに、948ccを900というのは無理がある。わたしのW400の排気量は399cc。これはいわゆる中型免許に対応するための「未満」の最高値なのでわかるのですけれど。

 

 その後、いつも行くパノラマ台から富士山と山中湖を。

 どうですか、この絶景!

 斜面が赤く見える部分は溶岩からできた岩の色らしいです。

 その後、山中湖畔のガストでモーニング。元気があれば、通行規制がかかる前のスバルラインで5合目まで行こうかと思っていましたが、暑くて寝不足、体力に不安があったので、あっさり引き返すことに。

 まずは道の駅どうしへもどります。平日10時すぎにバイクが30台! え、休日はどうなっちゃうんだろう、と心配。となりにドゥカティのパニガーレ1199が停まっていたので、持ち主の若い人とおしゃべり。すごいバイクです、これ。ドゥカティ伝統のLツインですが、後輪の片持ちサスとか、中でくねくねと曲がって外から見るとものすごく短いエギゾーストパイプ、エンジンそのものをフレームに使った構造とか、もう、なんでこんな面倒くさいことするの、というバイク。さすがイタリア。わたしのW400とは対極。でも、とにかく見てるだけでおもしろい。乗るのは大変らしくて、股がやけどしそうになるらしいです。はは。基本、バイク乗りはどこかイカれてます。

 

 そして、この道の駅からバイクで30秒のところに、酒井さんの「もくめ書店」があります。道の駅に車止めて、歩いていけるくらい。

 本と喫茶。イベントもちょこちょこ開催しているそうです。もうすぐ1周年。お祝いに『おばあちゃんのにわ』を持参しました。酒井さん、さっそくtwitterに写真をあげてくれました。ありがとうございます。

https://twitter.com/mokume_books/status/1676815057177698305

 

 道志村でたった一軒の本屋さん。書店経営は今、どこも大変ですが、日本各地に個性的な書店が在り続けてほしい。帰り際、今日は保育園をおやすみしていた娘さんが、元気になって顔を見せてくれました。酒井さん、ありがとうございました。

 また行きます。

 

(M.H.)