翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

入管難民法の改悪、五輪開催(ほか、いろいろ)に反対します。

 コロナでいろいろ大変な時に、自公政権のやろうとしていることは、民主的・大局的判断にことごとく反していて、あきれるばかりだが、あきれてばかりではいけないので少しは意見表明をしておかなければと思います。

(1)まず、入国管理法の難民に関する扱いをさらにきびしくする法改悪には断固反対です。そもそも、国際化した今の世界で、宗教や思想信条によって国を追われた人を、他国が共同で受け入れようとしなければ、その人は命を失うわけです。難民である厳格な証明を本人に求めるのは無理な話で、そんなことができるのなら難民になっていないだろう。少し乱暴に言えば、数パーセントの便乗的な人々の入国があったとしても、国際的な難民の引き受け枠の一部を担うことは、人道的にはもちろんのこと、広く長い目で見れば日本の国益にもなることは明らかです。

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(写真は4月25日、埼玉スタジアムにて。)

(2)外国人実習生を、実習生ではなく、正規の労働者として扱い、就労ビザを出すべきです。子育てや教育にかかる費用を各家庭に押し付けた結果、少子化が進み、労働人口が減り、外国人を入れなければならなくなったのは現政権の失政の結果です。教育費の国民負担も下げず、外国人労働者も認めないのは、どういう神経なんでしょうか?

(3)夫婦別姓を認めるべきです。夫婦別姓を認めると何がこわれるのでしょうか? 日本の家制度なんてものは実質的にはもう壊れています。教育費が高いことで少子化が進み、一人っ子が多くなり、人口も減って、苗字を守ろうにも守れません。別姓にすれば、妻側の姓も残るんだし、むしろいいじゃありませんか。女性活躍を謳っていながら、改姓による不利益は多くの場合女性が被っています。自民党の議員は、今からでも、みんな奥さんの実家の姓に変え、通称での立候補を禁止すればいい。

(4)同性婚を認めるべきです。これも、認めたところで、だれも何も損をしません。同性婚をした人たちの権利が守られ、幸せな人が増えるだけです。

(5)コロナ対策で休業要請した人たちには十分な補償をするべきです。がんばってくれ、ですむわけないだろう。休業を求められる人たちは、たまたまその職業についているだけで、偶然によって国の要請で収入が絶たれるのはどう考えたっておかしい。自分はラッキーなだけだし、与党の政治家だってラッキーなだけだ。アンラッキーな人を救うのが政治だろう。

(6)学術会議のメンバー選考に政府は口を出すな。自分に都合のいいことだけ言う専門家を集めてお墨付きをもらおうとするなんて、科学の軽視だし、どう考えても理性的ではなく、利益誘導的な発想しかない。コロナ対策にも科学軽視は如実に現れている。人が死ぬんだぞ。

(7)赤木ファイルを公表し、公文書改竄の真相を明らかにすべき。ファイルの存在を確定するのに時間がかかったとか、馬鹿言うな。桜を見る会の件もうやむやだけど、公文書がこんなに恣意的に管理されているのは民主国家ではない。

(8)東京オリンピックやめなはれ。ワクチンの接種が始まりもしない段階で緊急事態を解除したのは愚の骨頂。解除すればまた感染が広がるのはこの一年でわかっていたのに、どうして解除したのか? 素人が考えたってわかるじゃないか。もちろん、それはオリンピック開催のため、ということがあったのだろうが、世界の感染状況を見れば、こんな時に無理にオリンピックを開こうとするなんて、IOCと電通とスポンサーのことしか考えてない。世界中から人が来て、帰っていくんだぞ。しかも、学生の観客動員まで考えているとか、医師や看護師を出せとか、信じられない。毎日、何万人も感染症で人が死んでる時に、無理してやる必要がどこにある? 

 中止を求める署名、寄付しました。みなさまもぜひ。↓

www.change.org

 

 とにかく、現政権は民主的な手続きを踏まないし、変化に対応できないし、困ります。

 前から思っているのだけれど、与党議員は、一年くらい肩書きなしで海外生活してみるのがいいと思います。ああ、国内でもいいや。肩書きなしで暮らしてみれば、いかに自分の視野が狭いかわかるはず。

 

(M.H.)