時々、思うのですが、自分は本を読むより、本を作っている人の話を聞いたり、読んだりするほうが好きらしい。
昨日は、見てもらいたい絵本があったので、ゴブリン書房のTさんとお会いして、いろいろおしゃべりしてきました。
先日の上野の森のイベントで面識ができたTさんに原書を見ていただきながら、ゴブリン書房の設立の経緯や、奥様との本作りのことなどをあれこれうかがって、元気をもらいました。
ふしぎなことに、小さな出版社や書店さんの本作りの話は、なんか聞くと元気が出ます。児童書の版元さんは、まあ、どちらかというと企業規模としては小さな会社が多いので、会社が本を作ってる、というよりも、「人が本を作ってる」感じがとてもうれしい。翻訳者は個人商店ですから、そのあたりの感覚が共通していて、心地いいのだと思います。(それを言えば、本作りはとても個人的な仕事で、大きな出版社でも、編集者さんはみんな個性的で、孤軍奮闘している方ばかりなのですが……。)
ゴブリン書房さんを最初に知ったのは、『ボグ・チャイルド』を出版したこと。次に、自分も気に入っていて、他社さんにもちこんでいた絵本『森のおくから』を出版したことでした。と、思っていたら、キャサリン・ランデルの『テオのクリスマス』が出たので、趣味があっているなあ、と感じていました。
絵本を何冊か見ていただいたのですが、自分がいいなあと思う本は、あとでならべてみると、やはり共通点があって、絵の雰囲気だけで気に入っていることが多いようです。絵本のもちこみが成功したことは一冊もないので、たぶん、評価するポイントをわかっていない気がします。
まあ、それでも、自分がどういうものが好きか、少しわかっていただければいいかな。
Tさん、これからも、どうぞよろしく。
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(M.H.)