Title の辻山良雄さんが、『ぼくは川のように話す』を、東京新聞・中日新聞の「公開選書」のコーナーで紹介してくださったことは、8月11日の記事に書いたとおりです。辻山さんがリブロの西武池袋店の店長さんだったことは、著書『本屋、はじめました』にくわしく書かれていて、面白く拝読しました。わたしは出勤前にあの店によっていくことが多かったので、どこかですれちがっていたのではないかと思います。
「わむぱむ」という、子どもの本の売場がありました。結構な確率でわたしの訳書も出るとおいてくださっていて、なかなかYAの海外ものをあれだけそろえている売り場はなかったので、なくなってしまって残念です。「わむぱむ」は、西武百貨店の地下一階の通路から入っていくと、とても目立つ場所にあって、あの店舗にとっては一等地に子どもの本の売場を設けるのは、なんかすごい志というか、心意気というか、子どもたちを本好きにするぞ、という意欲を感じてうれしかったものです。三省堂になり、がんばってくれているのですが、「わむぱむ」がなくなり、児童書売場は奥の上の階になってしまったのが残念で仕方ありません。
吃音のある「ぼく」は、いつもことばがのどの奥にひっかかったように出てこない。でも川を見ているうち、自分は川のように話しているのだと深く理解するようになる。子どもの傷つきやすい感受性と自然の雄大さとが、それぞれ伸びやかに描かれすばらしいです。『ぼくは川のように話す』(偕成社) pic.twitter.com/VSJsr6zLPT
— Title(タイトル) (@Title_books) 2021年7月22日
自分のブログの過去記事を見ていたら、すごいことを発見。自分で書いていてすっかり忘れていましたが、なんと、辻山さんは、「公開選書」の第一回に、拙訳『夢見る人』をとりあげてくださっていました。今さらですが、ありがとうございます!!
辻山さんが、こうして新聞書評やご自身のSNSで、子どもの本もしっかりとりあげてくださっているのが、とてもうれしい。
(M.H.)