5月18日に、第七回日本翻訳大賞の受賞作が決定、発表されました!
『失われたいくつかの物の目録』(ユーディット・シャランスキー作、細井直子訳、河出書房新社)と、『マーダーボット・ダイアリー 上・下』(マーサ・ウェルズ作、中原尚哉訳、東京創元社)です。
→ 【 第七回日本翻訳大賞 受賞作決定 】
besttranslationaward.wordpress.com
コロナ禍のため、今年もリモートでの発表となりましたが、ラジオでのいつもどおり、選考委員の皆さんによる、ざっくばらんな選評がとても楽しかった。
あ、発表・選評は、stand.fm の無料アプリをダウンロードして「翻訳ラジオ」をさがせばすぐ聴けます。今年は、金原先生が選考委員をはずれ、米光さんがいらっしゃらなかったのですが、平岩さんの司会で、柴田さんほかいつものみなさんの、熱い翻訳愛とそれを裏付ける豊富な知識や的確な分析が聴けます。
去年も同じようなことを書いたけど、これ聴くと、人がもつべき深い教養と知性と論理性と慎みを思い出させてくれます。国会中継で腹がたった人はぜひ聞いてください(笑)。
問題は、今年も、また受賞作を読んでいないこと。そして、去年は『アカシアの花咲く』を買いましたが、途中で止まったまま読みきれていません。いつものことですが、大賞受賞作は何作か買ってはいるものの、読みきれないんです。読解力がない……。
でも、今年は『マーダーボット・ダイアリー』は読める気がする。
あ、そうだ。『マーダーボット……』の受賞は、ジャンル的に翻訳大賞のSFへの広がりも感じさせてくれて、選考委員は大変だと思うけど、うれしいですね。じつは今、某SF作品を翻訳中ということもありますが、なんたって、一人称に「弊機」という新しい語彙をつけくわえてくれた訳文が、弊翻訳者(おかしいな、弊はうしろが一文字じゃないと変だ)としては気になってしかたない!!
(M.H.)