『エベレスト・ファイル シェルパたちの山』の訳者見本が届きました! 350ページ超ですが、コンパクトで軽い造本です。店頭に並ぶのは16日からの予定です。見かけましたら、ぜひ!
ちょっと中味を。
ギャップイヤーのイギリス人大学生ライアンが、医療ボランティアでネパールに赴くところから物語が始まります。山道で出会ったネパール人の少女、シュリーヤの頼みで人探しを始めたライアンは、シェルパの少年カミが参加した、アメリカ登山隊によるエベレスト遠征で起きた出来事を知り……。
読み始めたら止まらない物語です。迫真の登山シーンの描写、美しくも厳しい自然、シェルパたちの誇りと屈辱、外国人登山家の野心と打算、からみあった人間模様も描かれ、さまざまな角度から読めるYA作品です。もちろん、大人も楽しめますよ。
地図を見るとテンションの上がる原田ですが、この本も、地図、入れてもらいました。ノーマルルートの南東稜からの挑戦ですね。最近の登山隊がいちばん多く使うルートです。資金さえあれば、健康な人ならエベレスト登頂がねらえる、とも言われる時代ですが、そこはそれ、やはり世界最高峰。8000メートルを超えるデス・ゾーンでは、空気が薄くなり、身体能力が落ちるのはもちろん、思考が妨げられ、冷静な判断もむずかしくなります。そんな中、主人公のシェルパの少年は……。
ぜひ!
(M.H.)