翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

thumbs up

 親指を立てるのは「よっしゃー」「いいぞ」の印。

 ん? 絆創膏はなにかですって? 火傷しました。

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  英語では、五本の指のうち親指をthumb、あとの四本をfingerと言います。親指は特別扱いですね。親指をヤケドするとよくわかります。こいつが使えないとものがつかめない。いつも右手で押してるスペースキーを、左手の親指で押さなきゃなりません。

 アイロンをかけおえて仕舞う時に油断して、熱くなったところをもっちゃいました。アイロンがけ、けっこう好きなんですよ。夏はたまりませんが……。

 

 この親指を立てる仕草ですが、国によっては侮辱の印になるらしいので、気をつけなくてはなりません。イギリスでは、Vサインも手の甲を相手にむけてやると侮辱の表現だそうです。ウェストール短編集の中の「最後の遠乗り」で、ジェロニモという登場人物がバイクに乗りながら、後ろの車にむけてやってみせます。ま、この場面はカッコイイんですけどね。

 日本では、わたしが若いころ、バイク乗りはツーリング先ですれ違う時にお互いにVサインをしてました。今もする人がいますが、もちろん、これは手のひらを相手にむけてのVサインです。で、どうやったらカッコイイVサインになるか、考えるわけですよ、みんな。

 バイクは右手でアクセルをひねっているので、走っている時には基本、右手は上げられません。ですから、左手でVサインをするわけですが、左側通行なので、すれちがう相手は右側にいます。左手をひょいと上げてVサインでもいいんですが、それじゃ芸がない。それで、自分の胸の前を横切るようにして右斜め上に左手を上げながらやると、ね、カッコイイでしょう? このVサイン越しに軽くうなずいたりしてね。

 あの頃バイクに乗ってた人は、けっこう考えて、いろいろやってたと思うんですよね。

 

 うーん、しかしうずくなあ。thumbs down ですね、この状態は。

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(M.H.)