塾の冬期講習も終わり、昨日は翻訳の部の2017年仕事始めでした。
なぜか、フランス語の辞書。そして、パリの地図……。
年末に、とりあえず一冊分の翻訳原稿を出したので、コメントがもどってくるのを待つあいだに次の仕事にかかりました。じつは、ここ数日、同じ作者の別の作品を通勤電車の中で読み、二つの作品の関連性を確かめながら、文体になじんでおきました。
まずは昨年自分で書いたレジュメを読みなおして全体を思い出しておきます。出だしは慎重に。ま、どうせ、このあたりは何度も推敲することになるのですけどね。そして、登場人物の名前や地名の読み方、時代背景を確かめながらの作業になります。
というわけで、パリの地図です。うーん、新婚旅行で行ったきりだ。最初のページに出てきたのがモット=ピケ通り。西側の緑地はシャン・ド・マルス公園だぞ。オッペルの『エアボーン』や『スカイブレイカー』では(作品の中で)このあたりをうろうろして、エッフェル塔のレストラン、「ジュール・ベルヌ」にも行ったっけ(あくまで作品の中で……)。
固有名詞はやっかいだ。現地語読みか、英語読みか、それとも……。名前の由来を調べていくと、なるほど、これはいかにもドイツ人らしい苗字、こっちはユダヤ人に多い名前、などということがわかってきます。日本の読者にはピンとこないだろうな、と思いながらも、一応確認しながら進んでいきます。なかなか2ページ目に進めません。
でも、これが楽しい。
これから、新しい物語の中に入っていく興奮がある。
(M.H.)