2月15日に絵本作家のユリ・シュルヴィッツさんが亡くなられました。89歳でした。
先日、さくまゆみこさんが、ご自身のFBでシュルヴィッツさんを追悼し、彼の絵本論がさくまさんの訳でもうすぐ出版される、と書いていらっしゃいました。亡くなられたことは残念ですが、絵本論、楽しみにしています。


シュルヴィッツさんは、1935年にポーランドのワルシャワで生まれ、ユダヤ人だったために、1939年、ナチスドイツの迫害を恐れてご両親と三人でソ連に逃げ、戦後、ヨーロッパ各地を転々としたあと、1949年にイスラエルに移住。24歳の時にニューヨークへ移住し、以来アメリカで作家活動を続けてきました。
名前の発音は、「ウリ」が近いですが、そのあたりのことも含め、子ども時代の話は、絵入りの自伝『チャンス:はてしない戦争をのがれて』(拙訳、2022年、小学館刊)にくわしく書かれています。この機会に、ぜひ一読ください。壮絶な逃亡・避難生活で、まだ幼かったウリ少年とご両親は、奇跡的に生き抜いたといっていい。なのに、この自伝ではユーモアがあちこちに感じられます。
シュルヴィッツさんはユダヤ人ですが、彼の大戦中に味わった苦労や残した作品を考えると、おそらく、今のイスラエル政府のやり方に複雑な思いを抱いていたのではないかと推察します。
ご冥福をお祈りします。
(M.H.)
