翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

コラム再録「原田勝の部屋」

コラム再録「原田勝の部屋」 《インタビュー》第3回 前半 ── 東京創元社編集部 小林甘奈さん・宮澤正之さん

話の中に出てくる、バローズの『火星のプリンセス』。『本の雑誌』最新5月号に、厚木先生がこれを翻訳出版するに至った経緯が載っていました。この素晴らしい表紙絵のことも触れられています。 厚木先生には、バベル翻訳学院で半年間教えてもらいました。エ…

コラム再録「原田勝の部屋」 第15回 ペーパーバック百冊

洋書はアマゾンのおかげで、どんどん安く手に入るようになりました。ですが、ハードカバーとペーパーバックがあるなら、やっぱり、安いペーパーバックを買ってしまいます。Kindleならもっと安いのですが、どうも、買う気になれません。本という物が欲しいん…

コラム再録「原田勝の部屋」 第14回 「です・ます」調のこと

この回でとりあげた『二つの旅の終わりに』。原題は"Postcards From No Man's Land"です。"No Man's Land"というのは、戦場で敵味方がにらみあっている時に生じる、その間に帯状に伸びる人のいない地帯のこと。作者のチェンバーズさんにも、このタイトルの意…

コラム再録「原田勝の部屋」 第13回 キャラクターの訳し分け

この回でとりあげた『エアボーン』。飛行船を舞台にした冒険物語で、わたしの大好きな作品です。表紙の絵がいいでしょう。これは坪内好子さんという版画家さんの作品です。この方の版画は雰囲気があっていいですねえ。この表紙の原画、というか、版画は購入…

コラム再録「原田勝の部屋」 《インタビュー》第2回 後半 ── あすなろ書房 山浦真一さん

あさって、4月11日(土)、日本出版クラブのセミナーでは、あすなろ書房から出たわたしの訳書を販売する予定ですので、いらっしゃる方は、よろしくお願いします。山浦さんも顔を見せてくれるそうです。 秘密のマシン、アクイラ 作者: アンドリューノリス,長崎…

コラム再録「原田勝の部屋」 《インタビュー》第2回 前半 ── あすなろ書房 山浦真一さん

このインタビューを掲載した2008年当時には、まだ、わたしの訳した本で、あすなろ書房から出た本は、『ガンジス・レッド、悪魔の手と呼ばれしもの』だけでしたが、その後、4冊の本(『秘密のマシン、アクイラ』、『フェリックスとゼルダ』、『フェリックス…

コラム再録「原田勝の部屋」 第12回 戦争を知らない子どもたち

この記事は、2008年の終戦記念日に寄せて書きました。 この記事を書いたあと、どれくらいたっていたか忘れましたが、イラクで人質になって解放された経験をおもちの高遠菜穂子さんの講演を聴きにいきました。講演で見せていただいたスライド映像には、米軍の…

コラム再録「原田勝の部屋」 第11回 星いくつ、いただけますか?

この回で、パトリック・ロスファスの『風の名前』("The Name of the Wind", by Patrick Rothfuss)をとりあげたのですが、読んでくださった版元の白夜書房の編集者の方から連絡があり、お会いして、少しお話をする機会がありました。 キングキラー・クロニ…

コラム再録「原田勝の部屋」 第10回 夢の印税生活

これは変動所得の平均課税の申告書類の一部です。いつ見てもおかしくてしかたありません。水産物の豊漁・不漁は自然条件に左右されますから、豊漁で、申告年の所得が過去2年の所得の平均よりも多い場合、その多い部分に対しての税率を抑えることができるよ…

コラム再録「原田勝の部屋」 第9回 翻訳の際の心がけ ── その4

『レトリック感覚 (講談社学術文庫)』と『レトリック認識 (講談社学術文庫)』 参考になりますよ。 だれでも、自分の言葉、というものをもっています。それまで積み上げてきた言語体験や学習成果によって、人は自分らしい言葉の使い方や文章の展開の方法を知…

コラム再録「原田勝の部屋」 第8回 翻訳の際の心がけ ── その3

この1月に、訳書『ウェストール短編集 真夜中の電話』の朗読会を銀座の教文館ナルニア国でやりました。自分の翻訳した作品の一部を人前で読んだのです。今回の「心がけ」には、「声に出して訳文を読め」がありますが、朗読会は、まさにそれを地で行く機会で…

コラム再録「原田勝の部屋」 第7回 翻訳の際の心がけ ── その2

写真は『実例英文法』(第4版[改訂版]、オックスフォード大学出版局)の一部です。この中に、「こと」が4つもあります。動名詞の項なので、「〜すること」と訳すのは定番ですが、よく見ると、三つめ、四つめの「こと」は動名詞の訳ではありません。 え?…

コラム再録「原田勝の部屋」 第6回 翻訳の際の心がけ ── その1

第6回〜第9回は、「翻訳の際の心がけ」と題して、いつも気に留めておくべきことをいくつか、スローガン的にあげてみました。ほんとうは、細かいことの集積が翻訳だと思いますが、こういうふうにまとめておくことで、ずいぶん助かるものです。 この絵は、今…

コラム再録「原田勝の部屋」 《インタビュー》第1回 後半 ── 徳間書店児童書編集部 上村令さん

徳間書店の子どもの本では、20周年記念プレゼントフェアを開催中です。下の写真のようなマーク(「と」びらから「くま」が顔を出して、王冠かぶってる絵)つきの帯についている応募券を集めると、特製のボールペンやクリアファイル、バッグがもらえます。応…

コラム再録「原田勝の部屋」 《インタビュー》第1回 前半 ── 徳間書店児童書編集部 上村令さん

徳間書店の児童書は、1994年にスタート、昨年、20周年を迎えました。わたしは、翻訳の仕事を始めてからずっとお世話になりっぱなしで、8作品の翻訳を担当させてもらいました。今年の夏には9作品めが出版予定です。 ですから、上村さんには、もう20年、いや…

コラム再録「原田勝の部屋」 第5回 図書館の思い出

『バスラの図書館員』という本は、イラクのバスラで本当にあった話で、イラク戦争の戦火から図書館の本を守るために、3万冊もの本を自宅や友人宅に保管して守った女性の話です。 バスラの図書館員―イラクで本当にあった話 作者: ジャネット・ウィンター,長…

コラム再録「原田勝の部屋」 第4回 パソコンをどう使う?

パソコンは去年更新し、今は5台めのMacです。スマホがiPhoneなので、いろいろと便利ですね。訳文を書くには、もう、ずいぶん前からMac用オフィスのワードを縦書きで使っています。 辞書は、串刺し検索ソフトJammingがサービス終了したので、今は後継のLogop…

コラム再録「原田勝の部屋」 第3回 「見取り図」が描けるか?

この三枚の「見取り図」は、ちょっと興が乗ったので、ワープロのドローイング機能で描いたもの。いつもは手描きでちょこちょこやってます。 手前は『二つの旅の終わりに』に出てくる、アムステルダムの倉庫を改装したフラットの平面図。うしろの二枚は『スカ…

コラム再録「原田勝の部屋」 第2回 「もちこみ」のこと

「もちこみ」は、「持ち込み」です。 子どもの本の翻訳をしていると、漢字を使わずひらがなで書く(俗に「ひらく」と言いますが)ことが多く、もともと「持」と「込」という字がきらいだということもあり、わたしはたいてい「もちこみ」とひらがなで表記しま…