翻訳者の部屋から

児童書・YA翻訳者、原田勝のブログ

翻訳の周辺

リモート力アップの一年でした。

これは今年1月半ばの富士山。帰省帰りの新幹線から撮ったものですが、今はまだ、これほど雪がないですねえ。このころはまだ、コロナなどまったく知らず、いつもと同じように年が始まりました。 その後はご承知のとおり。 この冬は帰省もできずに、自宅です…

「今だから読みたい絵本」

なんと「男の隠れ家(別冊)」で「今だから読みたい絵本」(Picture books for adults)という号が出ています。 なかなか充実していて、巻頭寄稿は「絵本ナビ」編集長の磯崎さん、インタビューは荒井良二さん、中心となる記事は、クレヨンハウスや教文館をは…

『コピーボーイ』やまねこ賞ありがとうございます!

やまねこ翻訳クラブのみなさんの投票による、2020年、第23回やまねこ賞の読み物部門の大賞に『コピーボーイ』が選ばれました。やまねこの皆さん、ありがとうございます! 前作の『ペーパーボーイ』が第19回2016年のやまねこ賞をいただいていますので、続編で…

書評集『あるときはぶかぶかの靴を あるときは窮屈な靴をはけ 2』

西日本新聞を中心に書評を書いていらっしゃる河野聡子さんの翻訳書の書評集『あるときはぶかぶかの靴を あるときは窮屈な靴をはけ 2」を入手。 西日本新聞の書評+α を収録した、翻訳書ばかりの書評集で、拙訳『コピーボーイ』をとりあげてくださっています…

BOOKMARK 17号

海外文学を紹介するブックレット「BOOKMARK」17号が届きました。今回はずばり「本についての本」特集。

Big Sur にバージョンアップ

Catalina への変更はあっという間だったのですが、Big Sur は手こずった……。 一昨日、そう言えば、原稿提出の締め切りが一段落しているなあと思い、Catalinaはあっという間だったから、と、気軽に Big Sur へのバージョンアップを始めたところ……。

新刊『ブライアン・スティーヴンソン』

あすなろ書房の「信念は社会を変えた!」シリーズの新刊です。来週火曜日、11月17日発売予定。アメリカの法廷弁護士で、黒人の冤罪裁判を多く扱っている、ブライアン・スティーヴンソンのインタビュー集です。

『ガリヴァー旅行記』

今日は、2ヶ月に一度の古典児童書を読む会でした。課題本はジョナサン・スウィフト作の『ガリヴァー旅行記』。わたしが読んだのは、福音館文庫の坂井晴彦さん訳のもの。読みやすい訳文でした。だ・である調。岩波の中野好夫訳は、です・ます調みたいです。 …

★11月10日(火)まで延長★ ウェブ講演@静岡県立中央図書館

好評につき、11月10日(火)午後5時まで視聴期間が延長されました。どうぞよろしく! 先日zoomで録画、その後編集していただいた私のウェブ講演「外国文学は世界への窓、心のフィルター」が、今日(10月23日)から11月6日11月10日まで、静岡県立中央図書館の…

「子どもの本棚」2020年10月号

「子どもの本棚」10月号の、複眼書評のコーナーで、拙訳『兄の名は、ジェシカ』をとりあげていただきました。坂内夏子さんと白瀬浩司さんの書評が、上下二段でならべてあります。おもしろい構成の書評欄です。ふつうは、どなたか一人の書評が載るものですが…

『月でたんじょうパーティーをひらいたら』読書感想画指定図書に。

去年翻訳した、『月でたんじょうパーティーをひらいたら』(ジョイス・ラパン文、シモーナ・チェッカレッリ絵、縣秀彦先生(国立天文台)監修、廣済堂あかつき)が、第35回読書感想画中央コンクールの、小学校高学年の部の課題図書になりました。 これでま…

月刊書評誌「子どもの本棚」9月号

「子どもの本棚」2020年9月号に寄稿しました。 特集が「世界への窓──翻訳作品をとどけたい 新訳での再発見──」となっていて、菱木晃子さんによる「ピッピ」と「カッレ」の新訳の話や、こみやゆうさんの子どもの本の翻訳に対する考え方が載っています。 わた…

本をいただきました。

とりあえず、昨日、深夜に、アグネス・チョウさんは保釈され、ほっとしています。 昨日は、いただきものの本が二冊、同時に届き、驚くやら、うれしいやら。なかなかこういうことはありません。せっかくなので、以下に紹介させてください。 1冊目は『アート…

「Casa Brutus」9月号

月刊「カーサ ブルータス」9月号は、「大人も読みたいこどもの本100」特集なのですが、なんとその081番に、拙訳『夜のあいだに』(テリー・ファン&エリック・ファン作、ゴブリン書房)を載せていただきました! 表紙は言わずと知れた『エルマーのぼうけ…

文学には論理がないのか?

2020年7月31日の朝日新聞の社説。高校の国語が、22年度実施の学習要領で、「論理国語」と「文学国語」という選択科目になる、という話。 暴挙です。

「信念は社会を変えた!6人のインタビュー」シリーズ

『グレタ・トゥーンベリ──信念は社会を変えた!6人のインタビュー』(ジェフ・ブラックウェル&ルース・ホブディ編、橋本恵訳、あすなろ書房)。すでに書店にならんでいます。 6冊シリーズのうちの1冊ですが、9月にはシリーズのうちの『ネルソン・マンデ…

Catalina

昨夜、ふと思いたって、iMac のOSをCatalinaにバージョンアップし始めました。パソコンのOSを入れ替えるのは、昔、いろんな苦労を味わっているのでおっかないのですが、締め切り間際の原稿がなく、ちょっと間隔があいたので、この隙に、と。 さほどトラブル…

『土曜日はお楽しみ』

今日は久しぶりに、川越のイングリッシュブルーベルさんで「古典児童書を読む会」がありました。課題本はエリザベス・エンライト作、谷口由美子訳の『土曜日はお楽しみ』。 これはとてもおもしろく読めました。もう80年も前のアメリカで書かれた作品ですが、…

長くやっていくための10の秘訣

先日、拙訳『兄の名は、ジェシカ』や『ヒトラーと暮らした少年』の原作者、アイルランドの作家ジョン・ボインさんが、「作家として長くやっていくための10の秘訣」をツイッターに書いていました。 これ、「作家」を「翻訳者」に読みかえると面白いと思ってと…

"Child of St Kilda"

ケイト・グリーナウェイ賞の最終候補に残った8作品の中の一冊、"Child of St Kilda" 。ただ今、翻訳中です。 原作者 Beth Waters さんの初めての作品ですが、グリーナウェイのショートリストに残りました。グリーナウェイ賞はロングリストがたしか50作品く…

ケイト・グリーナウェイ賞

15日に発表された今年のケイト・グリーナウェイ賞は、ショーン・タンの "Tales from the Inner City" でした。ショーン・タンはもうずいぶん前から応援していたので、とてもうれしい。来日講演も聴きに行きましたが、柴田さんとのトークが面白かったのをおぼ…

『キャパとゲルダ』読書感想文の課題図書に。

『キャパとゲルダ ふたりの戦場カメラマン』が、読書感想文全国コンクールの課題図書になりました。高校の部のノンフィクションです。 この本は、高校生でも、かなり歯ごたえがあると思いますが、キャパとゲルダ、二人の想いや行動を知って、若い人がいろい…

フェローアカデミー通信講座のお知らせ

昨年に続いて、今年もフェローアカデミーでヤングアダルトの講座を担当します。募集が今日から1か月で、スタートは8月から、6回の講座です。 www.fellow-academy.com

英文法コラムを書きます。

フェロー アカデミーの会員サイト、アメリアに、今日から英文法のコラムを書くことになりました。会員の方はアクセスしてみてください。 www.amelia.ne.jp 英文法が大嫌いだった(今も好きではない)原田の経験から、自分なりに、こんなふうに調べるとわかる…

「BOOKMARK」16号、ウェブで先行公開!

翻訳書を、テーマを決めて紹介しているパンフレット「BOOKMARK」16号が、ウェブで先行公開されました! 紙版は、今回にかぎり、あとから配布となるそうです。 テーマは、人物を描いたノンフィクション。 こちらから全部読めます! https://www.kanehara.jp/b…

『マーティン・ルーサー・キング──非暴力の闘士』

まずは、検察庁法の改悪に反対することを表明しておきます。 この件は前から気にしていますが、黒川検事の任期延長のゴリ押しからの流れはめちゃくちゃです。少しでも論理的にものが考えられる人なら、おかしいことはすぐわかる。というか、これまでのやりと…

カーネーションが来た。

『兄の名は、ジェシカ』のすてきな装画を描いてくださったのは、一乗ひかるさん。その一乗さん制作のチェキを頼んでいたのですが、さっき来ました! 5月だし、カーネーションだ、と思って。 サイン入りです。一乗さん、ありがとうございました。 封筒とラベ…

『独裁政治とは?』

『独裁政治とは?』(文・プランテルグループ、絵・ミケル・カサル、訳・宇野和美、あかね書房、2019)を読みました。 スペインでフランコ独裁政権が倒されたあと、1977年に出た本のテキストに、新しくイラストをつけた絵本で、2016年ボローニャ・ラガッツィ…

Zoom!

Zoom は、マツダの宣伝で Zoom Zoom と使われているように、「ブーン、ヒューン」みたいな意味もあれば、ズームレンズのズームの意味もあるのだけれど、今や、インターネットの会議ツールの方が有名かもしれない。 4月に入り、コロナの影響で、塾の授業が Z…

ジョン・ボイン主催の子ども短編コンペティション、無事終了!

先日のエントリーで紹介した、アイルランドの作家、ジョン・ボイン氏が提唱した、子どもたちの自作短編のコンペティション。その後、どうなったかというと、あっという間に6千通の応募があり、あわてたボイン氏は、締め切り前に打切りを宣言。 ところが、そ…